2016年10月03日の東京株式市場は反発しました。
終値は148円83銭(0.90%)高い1万6598円67銭でした。
ドイツ銀行の経営破綻懸念が和らいだことを受け
上昇した米国市場の流れを引き継ぎ、
為替市場では円高基調も一服しました。
今週は週末に予定されている雇用統計の発表をにらみ、
ポジションを傾けるのは難しい状況ですが、リスク要因を考慮しながら
仕込みを開始する時期でもあります。
今後のリスク要因を含め、本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比164ドル70セント高の1万8308ドル15セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比42.848ポイント高い5312.002で取引を終えました。
ドイツ銀行に対する懸念が後退したことを受け、
(米司法省との和解金が当初報じられた額の4割弱に当たる54億ドルに減る見通し)
米国市場で株価が上昇しました。
和解金が減る見通しでも腐った体質は変わらないまま、
根本的に考え方を変えない限り、この銀行の行動はいつでも
世界金融界の爆弾になりかねません。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場の上昇、101円台で円高が一服した
為替市場の動きを受けて、買いが先行、
先週末より117円高くスタートしました。
FOMCの追加利上げ見送り、ドイツ銀行の懸念など、外部環境に
揺さぶられ続ける日本株はその外部環境の改善を受けて
投資家心理が改善、200円を超える上昇まで演出した後は
上値を抑えられ、148円高に落ち着いて引けました。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足はギャップ開けて上昇、長い上ひげを持つ
短陽線を形成しました。
高値では25日移動平均線付近で抑えられ、先週作られた窓の
ど真ん中を埋めました。
先週末は一目均衡表上の上雲の下に沈みましたが、本日で再び抜け出し、
このまま高値を抜けると上昇トレンドを期待できる動きになってきました。
【日本市場の総合分析:今後の動きと投資戦略】
懸念材料は買い手のいない中での上昇ということです。
東証1部の売買代金は概算で1兆6279億円、再び2兆円を割り込みました。
アナマリー的に8,9月は取引が活発ではないことがメインですが、
東証1部の売買代金9月の平均は1日当たり1兆9830億円、
実体の疑わしい「アベノミックス」のバズーカーが出た2014円以降、
9月の月刊ベースでは始めて2兆円割れとなりました。
日本市場がずっと割安と言われながら盛り上がりに欠ける要因は3つ、
1. 外部要因:追加利上げ観測の進展と後退に合わせ
為替市場が不安定な動きを続けている
2. 内部要因:政府の成長戦略に不透明感
インフレ目標の「健全な」達成には賃金の上昇を伴う実需要の増加による
物価上昇が必要であり、それには実効性のある成長戦略が欠かせません。
「今の日本の成長戦略はなんですか?その見通しは明るいですか?」
この問いに答えられないのはあなたのせいではありません。
そもそも実体のないものは答えられません。
3.内部要因:複雑化を続ける日銀の金融政策
専門家の間でも解釈が異なり、明確な答えも準備できてない金融政策は
成長戦略とともに不透明性が高まっているだけです。
誰にも理解してもらえない政策というのは「存在の価値」が疑わしいものです。
つまり、多くのメディアや専門家ですら
外部要因で日本が被害を被っているという言い方をしていますが、
問題の本質は実は「内部」にあります。
売り越しを続けて日本株離れが進む外国人投資家の動きは
それを反映しています。
月曜日から熱く語ってしまいましたが、
言いたいことの10%もまだ言っていません。
投資戦略はこのトレンドなし相場を抜け出すまで個別材料を物色する動き。
現在配信している戦略銘柄たちは良い例になります。
今週も爽やかに頑張っていきましょう!
■各市場の動き
日経平均(円):16,598.67 +148.83 +0.90%
NYダウ(ドル):18,308.15 +164.70 +0.90%
ドル(円): 101.32-33 +0.43円安 +0.42%
ユーロ(円): 113.79-83 +0.95円安 +0.84%