2016年10月04日の東京株式市場は続伸しました。
終値は136円98銭(0.83%)高の1万6735円65銭でした。
米国市場は利益確定が先行し、反落しましたが
好調な経済指標を背景に為替市場が円安方向に振れたことで、
日本市場は押し上げられました。
本日も窓を開けながら上昇を続けたものの、
まだ先高感が高まったとは言えない雰囲気です。
その雰囲気とは?本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比54ドル30セント(0.3%)安の1万8253ドル85セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比11.128ポイント(0.2%)低い5300.874で取引を終えました。
先週末に大きく上げた反動で利益確定が優勢でした。
下落しましたが、相変わらず高値圏で維持、
75日移動平均線を挟んで3週間にわたるミニ三角持ち合いを形成しています。
テクニカル分析上は25日線が75日線をデッドクロスしようと準備中で、
このまま下に抜けると、しばらく調整に入る形です。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国の経済指標により持ち上げられた形です。
追加利上げの行方を占う上で重要な指標が発表され、
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した
9月の製造業景況感指数は市場予想を上回る結果になりました。
米製造業に対する懸念が和らいだ結果、為替市場ではドルが買われ、
日本円が売られる円安の流れ、
輸出産業を中心に買いが進みました。
ノーベル生理学・医学賞には3年連続で日本人が受賞、
東京工業大栄誉教授の大隅良典さんの受賞が決まりました。
オートファジーと関連が深い銘柄のコスモバイオや医学生物は
ストップ高気配、市場を盛り上げる動因となりました。
上昇幅を150円以上に広げる場面もありましたが、
引けにかけて引き締まり、136円で本日の取引を終えました。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の上下に短いヒゲを持つ小陽線を形成、
前日の終値からはギャップ空けて始まってそのまま上昇して終わりました。
25日が上値を抑えたことに加え、
ちょうど25日線と接している下向きの200日移動平均線が重なり
強力な抵抗を形成しています。
ここを抜け出すには相当な力が必要ですが、
連日2兆円を下回る東証1部の売買代金かわわかるように
盛り上がらない商いが先高感の妨げになっています。
【日本市場の総合分析:今後の動きと投資戦略】
本日の動きからもわかるように今年最大のテーマといえるのは
「円高」です。
米国経済指標に好調な結果が出ると、利上げ懸念で
米国市場は下げる傾向がありますが、為替市場はドル買いで円安、
その動きで日本株は上昇をするわけです。
その反対もしかり。
今週の最大イベントは週末の雇用統計、
その結果によってISMとともに米国経済の順調な拡大が
再度確認されると、さらにドル高・円安が進み、日本市場には追い風に成り得ます。
まだ商いが盛り上げに欠けるので、
材料の出た個別銘柄への物色というスタンスは当分続くことでしょう。
東証1部の売買代金は概算で1兆7528億円、
売買高は15億6282万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1404、
値下がりは441、変わらずは135でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,735.65 +136.98 +0.83%
NYダウ(ドル):18,253.85 -54.30 -0.29%
ドル(円): 102.22-23 +0.84円安 +0.82%
ユーロ(円): 114.35-39 +0.50円安 +0.43%