【市場総括】
2016年12月21日の東京株式市場は反落しました。
終値は50円04銭(0.26%)安の1万9444円49銭でした。
本日の動きはほぼ典型的な年末相場の動きなので、
よく覚えておくようにしましょう。
為替相場は方向感のない動きなりましたが、
朝方は米国市場の上昇を受けて買いが先行してスタートしました。
午前中までのった利益を確定する動きが出たのが
午後1時30分を過ぎてから、急速に下落しましたが、
下値も限定的で100円下げ幅から値を戻して引けました。
年末までの残った期間の戦略、年明けからの見通しを含めて
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比91ドル56セント(0.5%)高の1万9974ドル62セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して 、
前営業日比26.503ポイント(0.5%)高の5483.944で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均も、ナスダック総合株価指数も、
一週間ぶりの高値更新になりました。
特にダウ工業株30種平均はいよいよ2万ドルの大台乗せが目前に迫り
高値警戒感と期待感が激しくぶつかり合うタイミングです。
金融株に買いが続く中、出遅れ感の鮮明だったIT関連にも
資金が回ってきて、投資家のリスクオンの心理がよく読み取れる動きです。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場が続伸して2万ドル目前まで上昇したことを材料に、
買いが先行して始まりました。
9時24分までは上昇を続け19,600円も視野に入れる強い動きでしたが、
その後は年末相場に備えての利益確定売りが出ることで
下落に転じました。
後場が始まり13:30からは利益確定を急ぐ動きで大きく下落、
下落幅は100円以上に広げる場面もありましたが、
押し目買いが下値を支え、値を戻しました。
年末相場モードに入った市場は50円下落で取引を終えました。
機関投資家の売りも出てくる中で商いは前日より増え
東証1部の売買代金は 概算で2兆4195億円、
売買高は21億249万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1417、
値上がりは471、変わらずは113銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経平均の日足は、上下にヒゲを持ち、下の方が長い
陰線を形成しました。
上ヒゲが長いと気持ちよく「直近の天井」になる可能性を
強く考えますが、このままだと短い調整後、
再び上昇になってもいい形です。
つまり、上昇中にちょっとだけ休みを入れる、
調整にはいるトレンド転換ではありません、という解釈ができます。
明日は連休前で、連休明けも年末モード突入ということを考えると
上値は重いが、下値も限定的になる可能性が高いでしょう。
移動平均乖離率は3年ぶりの高値からはクールダウンしましたが、
相変わらずか過熱感を示すレベルなので、引き続き注意しましょう。
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日本市場は先週末に解説した通り、
材料難の中、年末の雰囲気を反映する持ち合いモードに入っています。
テクニカル分析で解説した通り、
明日が3連休前の相場で、その後も参加者が少なくなっている
年末相場につながることを考えると
一旦利益確定をして、年末までは新規のポジションを持たず
そのまま年末年始の休みを迎える投資家が多くあると考えられます。
保有する銘柄に関しても、「パッとしないものに」関しては
明日あたりで整理をして、年末の休みに
気軽モードで入るのもいいのではないでしょうか。
もちろん筆者も長期保有目的以外の銘柄に関しては、
ポジションを整理するモードに入っています。
国内市場よりは海外からの外部環境改善材料を確認したいところです。
22日は米国7-9月期GDP確報値、
11月シカゴ連銀全米活動指数
10月FHFA住宅価格指数や
23日は11月新築住宅販売件数など、
注目度の高い経済指標の発表が予定されており、
日本市場が休み間に、好調な指標の結果でドル高、円安に振れると、
年末は日本株にプラス、その後も来年に向けての
明るい動きになる可能性が高いです。
テクニカル的には6週連続陽線を形成している週足が
今週も陽線引けで7週連続を続けるかが注目されます。
【各市場の動き】
日経平均(円):19,444.49 -50.04 -0.26%
NYダウ(ドル):19,974.62 +91.56 +0.46%
ドル(円): 117.48-49 -0.40円高 -0.33%
ユーロ(円): 122.32-36 -0.17円高 -0.13%