2016年1月14日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は前営業日比474円68銭(2.68%)安の1万7240円95銭でした。
外部環境の悪化が主な要因だった下落に、国内要因も加わり下げを加速させました。
外部環境もまだ安定するところが見えないところから、
ここが買い場という判断はまだ早いと言えます。
またこれから始まる決算発表に関しても、中国経済の減速による
日本企業の影響範囲を見極める必要があります。
現在の下げと乱高下の分析を含めここからの戦略は
本文の中で詳しく解説するので、最後までお読みください。
前営業日の米国市場は大幅な下落になりました。
ダウ工業株30種平均は大幅な反落で、
前営業日比364ドル81セント(2.2%)安の1万6151ドル41セント、
ナスダック総合株価指数も反落して 、
前営業日比159.854ポイント(3.4%)安の4526.065で取引を終えました。
中国経済の先行き不安はもちろん、
人民元切り下げから買支えに入ったりと、ぶれる政策についても懸念が続く中、
原油安が続いてエネルギー関連株が総じて下げに転じることで
下げが加速しました。
ダウは2015年9月29日以来およそ3カ月半ぶりの安値です。
日本市場は前日の米国市場が3カ月半ぶりの安値をつけたこと、
中国関連の懸念が続いていることから、
寄り付きの直後から売りが殺到して331円安くスタートしました。
中国の経済に対する懸念は相変わらず続く中、
14日朝に発表された 機械受注統計が懸念に拍車をかけることになりました。
「船舶・電力を除く民需」の受注額が 前月比14.4%減と、
市場予想(7.8%減)を大幅に下回り、中国の景気減速で主要な受注額が
落ち込むことが明らかになり、実体経済が悪化される懸念が強くなりました。
この動きに加えて、ニッケル開発の投資回収が見込めなくなった
住友商事が770億円の減損損失計上を発表、
やはり中国経済の減速で落ち込む資源関連株に対しても売りが広がりました。
加えて、為替市場では円高基調になる悪材料まで加わり、
インドネシア・ジャカルタで爆発事件があったと保持られた午後1時過ぎには
700円の下げ幅で1万7000円を割り込む場面もありました。
2015年9月29日の安値1万6,901円の手前まで進むと、
個人投資家の買いが入ることで下げ止まり、400円台の下げ幅で引けました。
昨日の解説通り、1日反転したといい
「底だ!」と思い込み、大量の資金をつぎ込んで買っていくような場面ではありません。
あなたがそんなことを言うからまた下がるんだよ、という逆ギレに近いメールも
いただいておりますが、筆者のせいにしたところで状況は何も変わりません。
(人のせいにしたい気持ちは十分わかりますが・・・・)
すぐ抜け出して上昇していくとは期待しくいですが、
それには2つの要因があります。
まず、今の下げを主導しているのはほとんどが外部要因で
日本市場でコントロールできる範囲のものはほとんどありません。
原油安、中国の景気、為替市場が絡み合っているので、
徐々に解決していかない限り、日本市場単独で頑張っても状況は中々変えられません。
2番目の要因はここから反転していても、
含み損になっている個人投資家の存在が節目毎に待っていることです。
空売りでない限り、自分が買った値段に近づいてくると
すかさず売っていく動きが広がるんで、
あげては高値で抑えられる動きを繰り返す可能性が高いです。
ナイフはまだ落ちきっていません。
完全に落ちたのを確認してから手に取るようにしましょう。
落ちる途中で手を出しても怪我をするだけです。
■各市場の動き
日経平均: 17,240.95 -474.68 -2.68%
NYダウ(ドル):16,151.41 -364.81 -2.21%
ドル(円):117.83-90 -0.38円高 -0.32%
ユーロ(円):128.08-16 +0.23円安 +0.18%