2016年6月24日の東京株式市場は暴落しました。
終値は1286円33銭(7.92%)安の1万4952円02銭でした。
この16年では誰も見たこともない下げ幅です。
BREXITの国民投票が大勢の予想をひっくり返し、
離脱賛成の方が優勢になったことで、金融市場に不透明性が高まり
日本市場のみならず、世界市場が暴落を起こしました。
不安定な動きが予想される状況、本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は大きく上昇しました。
ダウ工業株30種平均は大きく上昇して、
前営業日比230ドル24セント(1.3%)高の1万8011ドル07セント、
ナスダック総合株価指数も上昇して、
前営業日比76.722ポイント(1.6%)高の4910.041で取引を終えました。
英国の欧州連合離脱(BREXIT)が残留が有利ということを受けて
大きく上げましたが、離脱が決まった本日の結果によって、
今夜の結果が心配されることになりました。
日本市場はBREXITは残留が優勢との見方が朝は残っていて
小幅続伸して始まりました。
事態が変わったのは、離脱派が優勢になってきたと伝わった後でした。
神経質な動きを繰り返していた為替市場で
一気に1ドル99円まで進み、日本株は下げ始まりました。
離脱が確定したと伝わったことで下げ幅を拡大して
16年8ヶ月ぶりの下げ幅を演出しながら本日の取引を終えました。
下げ幅がリーマンショックを超えていることからも
ことの重大さが伝わります。
前日までは残留・離脱の2つのシナリオで備えることを
解説しながら、個人的には(私を含め多くの市場関係者が)
残留すると考えていました。
結果は世界をひっくり返すことで離脱決定、
日本市場のみならず多くの市場が暴落を経験しています。
これからの戦略を考えてみましょう。
まず危ない考え方について一つ注意をしておきましょう。
複数の人から「こんなに暴落したので、安く買えるチャンスですね」という
話をいただきましたが、危ない発想なので、やめておくことをお勧めします。
1.これは2011年3月11日の大震災のような自然災害で
一時的な要因になるものではありません。
米国とともに世界金融の中心をなすイギリスの離脱ということは
リーマンショックを超えるほどの破壊力があります。
リーマンショックの際は4ヶ月に渡って下落を続けています。
今回のことも1-2日で取り戻すようなことではないので、
長期にわたる影響があることは念頭に入れておいてください。
2. ドミノ現象で、ニュースによる乱高下が続きます。
専門家たちが恐れていることは、英国の離脱によって
他の国も連鎖して離脱を考える事態の連鎖です。
少し戻るので買ってみようかなと思うと、思わぬニュースがでて
また暴落、上昇しては暴落のような荒い動きが想定されます。
では、どのような戦略でいくのがよいでしょうか。
まず保持ている空売りがかろうじて少しあるので、
利益の最大化にベストを尽くしましょう。
買っている銘柄で、戻るだろうと思って保持しているのは、
月曜日朝一の動きをみて、本日の安値を切り下げるようだったら
成行ででも処分してください。
ここで生じる多少の損失はいくらでも取り戻せます。
少し落ち着いて買っていく場合も、短期勝負ということを心に決めて
為替の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄を中心に物色します。
週末の間に確認することは、欧州の動きとそれを受けて米国市場が
どれだけ下げるかです。
その下げ幅をみて月曜日の日本市場はさらに下げて始まることもあるので
土曜日未明の米国市場の結果は要チェックです。
当分は買い銘柄の配信が難しそうなので少し寂しいですが、
素敵な週末を過ごして再会しましょう。
今週もお疲れ様でした。
■各市場の動き
日経平均: 14,952.02 -1,286.33 -7.92%
NYダウ(ドル):18,011.07 +230.24 +1.29%
ドル(円): 102.95-96 -1.48円高 -1.41%
ユーロ(円): 114.50-54 -3.71円高 -3.13%