2015年6月10日の東京株式市場は4日続落しました。
終値は前営業日比49円94銭(0.25%)安の2万0046円36銭でした。
朝は前日の大幅安 から自律反発で買いが先行しましたが、
急速な進んだ円高が嫌気され、下げて終わりました。
円相場の荒れた投げれを反映して、日経も方向感を掴むことのできない
荒い相場を演出しました。
前営業日の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は4日続落、
終値は前営業日比2ドル51セント(0.0%)安の1万7764ドル04セント、
ナスダック総合指数も続落して
前営業日比7.762ポイント(0.2%)安の5013.865で取引を終えました。
ダウは2ヶ月の安値、ナスダックは1ヶ月ぶりの安値更新を続けました。
方向感のない米国市場は材料にはならず、
日本市場は前日の大きな下落もあって、自律反発する動きで
買いが先行し始まりました。
市場を揺さぶったのは黒田さんの発言。
10日午後の衆院財務金融委員会で日銀の黒田東彦総裁が、
「実質実効為替レートで見ればかなりの円安になっている」、
「実質実効為替レートがさらに円安に振れるとは、普通に考えればありそうにない」などと
述べると、市場では「事実上の円安けん制」と受け止められ、
円の買い戻しが進みました。
124円台で推移していた円相場は急速に円高に振れ、122円台まで進みました。
円高は当然、輸出関連の銘柄に売りを誘い、
それをきっかけに幅広い銘柄に売りが広がりました。
1日の変動幅は248円で乱高下という表現がぴったりの動きですが、
2万円台に近づくと支えられたことから、
市場では2万円台が心理的支えとして認識されていることが伺えます。
テクニカル的には25日線を割り込んだ昨日お動きが続き、
終値で25線の下に行く陰線を形成、昨日の解説で予想していた
1万9950円近辺まで近づいてきました。
下値では買いが入り2万円は割り込まずに守りましたが、
明日からは円高の一段の進行によるさらなる下落に注意する必要があります。
当分は弱含んだ持ち合いが続くとの見方は変更せずに、
短期の空売り戦略を取り入れていきたいと思います。
東証1部の売買代金は概算で2兆9411億円、
売買高は25億3522万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1066、
値上がりは640、変わらずは179でした。
■各市場の動き
日経: 20,046.36 -49.94 -0.25%
NYダウ(ドル): 17,764.04 -2.51 -0.01%
ドル(円): 122.96-98 -1.57円高 -1.26%
ユーロ(円): 139.33-36 -1.28円高 -0.91%