2015年8月12日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比327円98銭(1.58%)安の2万0392円77銭でした。
中国 による人民元の切り下げ 、
切り下げを急遽実施せざるを得ないほど中国景気が減速しているとの懸念が絡み
投資家心理を冷やしました。
昨日は下げてから戻す動きが堅調でしたが、本日は少し戻すだけで
世界的な下げの流れをそのまま反映する動きになりました。
前営業日の米高市場は大幅な反落になりました。
ダウ 30種平均は大幅に反落して
前営業日比212ドル33セント(1.2%)安の1万7402ドル84セント、
ナスダック市場も大きく反落して
前営業日比65.009ポイント(1.3%)安の5036.790で取引を終えました。
中国の人民元切り下げと、それに対する中国の失速懸念で
欧州の株も軒並み下落、
(ドイツ株DAXは311ポイント安の11293 、
ロンドン株も反落して、71.68ポイント安で引け)
海外の売り上げ比率が高い米国企業にも売りが波及し全面安の動きになりました。
日本市場は欧米市場が全面安になった動きを回避することができず、
大幅な下落でスタートしました。
中国による人民元の実質的な2%の切り下げ 、
切り下げを急遽実施せざるを得ないほど
中国景気が減速しているとの懸念が市場全体に広がり
対中国依存度の高い輸出関連・インバウンド関連として分類される銘柄を中心に
大きく売られ、全面的に売られる動きになりました。
昨日のように200円以上の下げになると、年金機構による買い期待から
しっかり押し目買いが入る動きもほとんど見られず、
17日にGDP発表を控えていることも手伝い、
手先のポジションを外してから様子見をする動きで一貫しました。
下げ幅は一時400円を超え、大引けにかけてはやや下げ渋る動きも見られましたが、
終値は7月29日以来、2週ぶりの安値になりました。
昨日の解説では、
「注意すべき点は、これでいきなり上昇モードへの切り替えではないということです。
少し戻ることで、上では戻り待ちをしている投資家が多いので、
すんなりとあげてくれたりはしない可能性が高いでしょう。」と解説しました。
やはり上昇モードを継続するには力不足で、
中国の増大する影響力から考えれば人民元切り下げの影響は
連日で大きく影響しています。
テクニカル的には前日の大きな陰線から空をあけてスタート、
大きな陰線を作りながら25日線を割り込んで引けています。
3つのトップを作ってからしばらく調整する形になっているので、
次の支えになっている75日線も割り込み、
幅のある調整を挟むことになるかが確認ポイントになります。
明日は大幅な下落による自律反発を見せるかを確認したいですが、
さらに下に行く動きを見せるなら、下降トレンドにのっている銘柄に
空売りを入れる戦略を取り入れてポートフォリオを見直すことも必要になってきます。
東証1部の売買代金は概算で3兆373億円、
売買高は25億3969万株で、3兆円を超えてきましたが、
いい意味での活況とは言えない活況ぶりです。
東証1部の値下がり銘柄数は1533で全体の8割強、
値上がりは289、変わらずは67銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):20,392.77 -327.98 -1.58%
NYダウ(ドル):17,402.84 -212.33 -1.21%
ドル(円):124.86-88 +0.03円安 +0.02%
ユーロ(円):138.40-44 +0.62円安 +0.45%