2014年6月03日の東京株式市場は続伸して1万5000円台を回復しました。
終値は前日比98円33銭(0.66%)高の1万5034円25銭で、
4月4日以来約2カ月に心理的節目とされていた1万5000円台を回復しました。
本日は上昇の材料がすべて揃っていた相場でした。
①米株式市場でNYダウ30種平均が再び過去最高値を更新したこと、
②円相場が一時1ドル=102円台半ばで、約1カ月ぶりの安値に下落したこと、
③GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用委員長に就いた米沢早大教授が、
政府から要請があれば資産運用の見直しを8月に発表する可能性もあると述べたこと
④前日の米シカゴ市場の日経平均先物6月物(円建て)の清算値が
大阪取引所の清算値を110円上回ったことでそれにサヤ寄せする形で先物が上昇
⑤寄り付き前の外資系証券6社の注文動向では、
差し引き2220万株の買い越しで今年最大となったこと
上記の上昇材料を反映して、幅広い業種で買いが広がり上昇幅をあげました。
午前に155円高の1万5091円まで上げ幅を広げた後は、
15000円台の心理的節目を見たことから戻り待ちの売り、
利益確定が広がり、上値が重くなりました。
しかし、日中15000円を割り込むことはなく、
そこ硬く維持したことで、投資家心理は先高観に傾いていることが伺えます。
東証1部の売買代金は2兆30億円と、
相場活況のメド2兆円を5月30日以来2営業日ぶりに上回りました。
売買高は22億2657万株で、値上がり銘柄は1035、値下がりは617、
変わらずは159でした。
TOPIXは全33業種中30業種が上昇すると共に9日続伸の快進撃を
続けています。
テクニカル的には75日線から離れ、
節目の15000円台も上回った位置で続伸中、
一目では雲抜き、遅行線も株価を上に抜く、基準線と転換線がクロスすることで
三役好転が継続しています。
2013年の12月30日から今年の4月14につけた安値までの
下落幅から半値戻しを達成したことから、戻り売り・利益確定は出やすい
形になっていました。(添付のチャート参照)
次意識されるのは15300円台までですが、
そこまでは底堅さが確認されたことや
売買代金2兆円が回復、
持たざるリスクを意識し始めた外国人投資家の買いが入り始めたことなど、
好循環が始まったことを考えると、先高感の強い相場が続くとシナリオを書く
ことができます。