2014年10月31日の東京株式市場は3日続伸しました。
終値は前日比755円56銭(4.83%)高の1万6413円76銭でした。
9月25日につけた年初来高値を更新するのはもちろん、
2007年11月2日以来7年ぶりの高値をつけました。
6年ぶり、7年ぶりという歴史的な大相場に皆様は立っています。
上昇の材料になるものはすべて揃った状況でした。
米国市場でNY市場は上昇、ダウ30平均は221.11ドル高の17195.42、
ナスダックは16.91ポイント高の4566.14で引けました。
米国株が予想以上のGDP成長率が好感され
大幅上昇したことや、ドル高・円安が進行することを背景に
買い優勢で始まりました。
後場に入ると日銀が追加の金融緩和を決定すると発表され、
買いが急増して全面高の様子になりました。
1日の上げ幅は2008年10月30日の817円86銭の上げ幅以来、
6年ぶりの高水準でした。
今回の日銀金融会合での「追加緩和」は見送られると
大概の市場関係者の間では予想られていただけに、
日銀の追加金融緩和はポジティブ・サプライズとして
市場に広がりました。
追加金融緩和の内容は、長期国債買い入れ額を年間80兆円に増額、
ETF買い入れ額を年間3兆円に増額すると同時に
ETF買い入れにJPX日経400連動を対象に追加する、また、
リート買い入れ額を年間900億円増額することでした。
海外勢も買いで戻ってくる状況なので、
来週の連休明けからも基本はいままでの基調とおり、
上げで向かっていくトレンド相場です。
くるかくるかと待っていた
黒田マジックは今回も絶妙なタイミングで来ました。
この政権が円安・株高で支えられている「市場介入」政権であることを
遺憾なく証明してくれました。
市場関係者にとっては活況によって潤うので不満はないはずですが、
市場への介入によるデフレ脱却はいずれ限界が訪れます。
実体を伴わないので、生活水準の向上を実感できてない人が
ほとんであることは、これからの政権運営にとっての大きな課題になります。
どっちにしろ、少し麻酔剤を入れて、年末に控えている消費税引き上げの議論を
有利に持っていく作戦は成功しそうですね。
トレンドの発生ですので、来週からの11月相場の戦略は遠慮なく
買いで向かう「上げ相場」対応にします。
東証1部の売買代金は概算で4兆1982億円と
13年5月24日以来、約1年5カ月ぶりの水準でした。
売買高は40億1278万株と2月4日(42億3327万株)以来、
9カ月ぶりの水準、東証1部の値上がり銘柄数は1694で全体の92%が上昇、
値下がり銘柄数は120、変わらずは19でした。
テクニカル的には
昨日解説していた5月21日、8月8日、10月9日を結ぶ
パーティションの下から一気にパーティションの中に戻ってきて、ぬけました。
一目均衡表も1日で三役好転まで進みました。
大きくあげたから入れないのではなく、
「上げていくからこそ、ついていくのだ!」ということを実感する
よいチャンスです。
■各市場の動き
日経:16,413.76 +755.56 31日
NYダウ(ドル) 17,195.42 +221.11 30日
ドル/円:111.05 – .06 +1.88円安 31日