【市場の総括】
2024年8月14日の東京株式市場は3日続伸しました。終値は前日比209円92銭(0.58%)高の3万6442円43銭で取引を終えました。変動幅の大きかった相場でした。
先日の米国市場が上昇したことを受け、買いが先行してスタート、上昇幅は450円を超える場面もありました。37,000円台を伺うと思われたときに、前日の大きな上昇から利益確定が進み上げ幅を打ち消して、マイナスに転じる場面もありました。
||米国市場は大幅な上昇
前日の米株式市場は反発し、前日比408ドル63セント(1.03%)高の3万9765ドル64セント、ナスダックは4日続伸して前日比406.999ポイント(2.42%)高の1万7187.608、S&P500種も続伸して90.04ポイント(1.68%)高の5,434.43で取引を終えました。
市場の上昇を牽引したPPI(生産者物価指数)の結果。市場予想を下回ってインフレが鈍化しているとの結果に対して利下げへの期待が高まりました。PPIの結果で長期金利は低下、ハイテク企業の一角に買いが入ったことはナスダック、S&P500指数の上昇につながりました。
【 今後の投資戦略】
自分がやめると表明したら(一時的ではあるけど)株価が上がるとなるとどんな気持ちなんだろう?政治的な決断が行われる度にそんなことを思います。本日も最初はそんな反応がみられました。岸田首相が午前の記者会見で9月に予定する党総裁選に立候補しない意向を表明した直後は株価が上昇しましたが、その後はマイナスに沈みました。
これより敏感に反応は菅義偉首相が2021年9月3日に辞任を表明した際。日本の株価は急騰して日経平均株価が一時600円以上も上昇し、29,000円台に達しました。30,000円台への希望を見せてくれたのが、国を代表する人の辞任というのはなんとも言えない気持ちですね。
政治的な話はこれくらいにしておいて、本日の注意点を解説しましょう。前日のPPIに続いて、本日はCPIの発表が行われます。7月は6月に比べて下げ止まりの観測が多く、上振れが考えられています。大事なのは、予想に対して上も下も、大きく外れると市場の反応が激しくなるということです。
ドル・円のレートや米国指数先物・日経平均先物にはパニック的な動きが出やすいので注意が必要です。はっきりいうと、激しいのが好きな人以外は取引を控えるのがよいでしょう。その反応によって米国が上昇、日本の先物も上昇すると、株価の回復には加速がつくでしょう。これはレジスタンスが形成されている37,500-38,000円台まで続く見通しです。
上昇か、下落、どちらにも対応して利益を上げたいとどうしても思う場合は、オプションのロング・ストラドルスプレッドを検討してください。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 36,442.43 | +209.92(0.58%) |
TOPIX | 2,581.90 | +28.35(1.11%) |
為替(日本時間 17:00) | ||
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ドル・円 | 147.46 - 147.48 | -0.37(-0.25%) |
ユーロ・円 | 162.30 - 162.32 | +0.73(0.45%) |
ユーロ・ドル | 1.1006 - 1.1007 | +0.0077(0.70%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 39,765.64 | +408.63(1.03%) |
S&P500種 | 5,434.43 | 5,434.43 |
ナスダック | 17,187.608 | +406.999(2.42%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.810 | -0.030 |
米10年国債(%) | 3.844 | -0.061 |