【市場の総括】
2024年11月21日の東京株式市場は続落しました。終値は前日比326円17銭(0.85%)安の3万8026円17銭で取引を終えました。決算を発表したエヌビディアの時間外取引で下落したことを材料に半導体関連株が売られました。
米国が韓国以外には提供していなかった対人地雷をウクライナに供与すると伝わり、地政学リスクが高まったことも下げ幅を広げる要因となりました。東証プライムの売買代金は3兆7207億円、売買高は16億8005万株で前日と同じくらいの低調な商いでした。
||米国市場は反発と続伸で上昇
前日の米株式市場は5営業日ぶりに反発して、前日比139ドル53セント(0.32%)高の4万3408ドル47セント、ナスダックは3営業日ぶりに反落して、前日比21.325ポイント(0.11%)安の1万8966.143、S&P500種は続伸して、0.13ポイント高の5,917.11で取引を終えました。
エヌビディアの決算を前にして様子見が続きましたが、ディフェンシブセクターに資金が流れて市場を支えました。世界の注目を集めるエヌビディアは若干下げて終わりましたが、持ち高を調整する範囲だと見られます。 主要な銘柄で注目を集めたのは小売り大手のターゲットで予想EPSを引き下げたことが嫌気され、2割近く下落しました。
【 今後の投資戦略】
世界が注目していたエヌビディアの決算が発表されました。今はもう世界で最も高くて注目を集める会社の業績は素晴らしいの一言。
エヌビディアの業績:
- 売上高: 351億ドル(前年同期比94%増)
- 純利益:約2倍の193億900万ドル
- 調整後EPS: 0.81ドル(予想0.74ドルを上回る)
- データセンター部門売上高: 308億ドル(前年同期比112%増)
今後の見通し(ガイダンス):
- 第4四半期の売上高予想: 375億ドル(±2%)
- 新製品Blackwellの出荷を第4四半期に開始予定
この結果に対して「驚き」を与えるほどのことではないということから、なんと時間外取引では一時5%安となりました。発表するたびに「倍」が目立つこの結果に一体何が不満なの?と思うほど人間の欲はおわりがないのでしょうか。
この動きを受けて、日本市場は大幅に下げました。前回の業績発表でも下げたので、これで2連続負けです。しかし、これが一時的な動きであることは前回の業績でも確認できることで、その後は結局大幅に上昇しています。前回の業績分析でも「継続買い」を推奨していますので、見通しは間違ってなかったことでしょう。今回は?
私は変更なしで買いを継続推奨します。その他、日本の半導体関連も惜しめを作った後は買いを継続して考えるのがよいでしょう。 その他注意する業種は、銀行業の過熱感です。一緒に上昇していた保険業は利益確定が出て、本日は下げ、しかし銀行業はまだ上昇率2位をキープしています。週末の明日は利益確定の売りが出る可能性が高いので、注意が必要です。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,026.17 | -326.17(-0.85%) |
TOPIX | 2,682.08 | -16.21(-0.60%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 154.84 - 154.86 | -0.81(-0.52%) |
ユーロ・円 | 163.30 - 163.32 | -1.35(-0.81%) |
ユーロ・ドル | 1.0545 - 1.0547 | -0.0033(-0.31%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 43,408.47 | +139.53(0.32%) |
S&P500種 | 5,917.11 | +0.13(0.00%) |
ナスダック | 18,966.143 | -21.325(-0.11%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.080 | +0.015 |
米10年国債(%) | 4.406 | +0.008 |