【市場の総括】
2024年10月9日の東京株式市場は大幅に反発しました。終値は前日比340円42銭(0.87%)高の3万9277円96銭で取引を終えました。前日の下落分をほぼ取り戻した手買いですが、方向感がつかまらない相場が続いています。詳しくは添付のチャートをご覧ください。
米国市場がハイテクを中心に上昇したことを材料に日本市場も半導体関連が上昇を牽引しました。為替市場では円高がいっぷく、円安が進んだのも市場を支えました。上昇幅は500円を超える場面もありましたが、CPI、ファーストリテイリングの決算発表を前にしてポジションを整理する売りも重なり、上げ幅は縮小され終わりました。
||米国市場はハイテクを中心に反発
前日の米株式市場は反発して前日比126ドル13セント(0.30%)高の4万2080ドル37セント、ナスダックは反発して前日比259.012ポイント(1.44%)高の1万8182.916、S&P500種も反発して55.19ポイント(0.96%)高の5,751.13で取引を終えました。
中東情勢の緊迫で6日連続上昇していた原油高がいっぷく、リスクオンの心理が動きました。直近の回復が目覚ましいエヌビディアを筆頭にハイテク関連が上昇を主導、ナスダックは1.5%近い上昇率を記録しました。
【 今後の投資戦略】
ハイテク関連に死角はないのか?なんか気づいていない不安材料はないのか?と思いたくなるくらいアドバンテストの勢いは強い。正しく「破竹の勢い」という言葉が相応しい上昇ぶりです。その反面、東京エレクトロンの勢いがそこまで追いついてないのは気になるところです。
東京エレクトロンは、主に半導体製造装置の供給を行っており、エヌビディアのGPU製造に不可欠な装置を提供しています。一方、アドバンテストは、エヌビディアのGPUやAI半導体のテスト装置を提供する企業であり、特に生成AI関連の需要増によって、アドバンテストの株価が急上昇しています。前日もエヌビディアが4%超の上昇率を記録、アドバンテストも3.5%以上の大幅な株価上昇を見せています。つまり、より広範囲な東京エレクトロンに比べてアドバンテストの方が直接恩恵を受けることがわかります。
アドバンテストの方がより直接的であり、特に生成AIの急成長とともに大きな恩恵を受けていると考えられます。ただし、東京エレクトロンも広範な半導体製造業界での需要増加を背景に、依然として強い成長が期待されています。熊本も北海道も半導体で盛り上がる(盛り上げようとする?)日本にとって当分半導体関連は継続して注目するテーマです。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,277.96 | +340.42(0.87%) |
TOPIX | 2,710.54 | +11.39(0.42%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 148.57 - 148.59 | +0.98(0.66%) |
ユーロ・円 | 163.01 - 163.03 | +0.74(0.45%) |
ユーロ・ドル | 1.0970 - 1.0972 | -0.0024(-0.21%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,080.37 | +126.13(0.30%) |
S&P500種 | 5,751.13 | +55.19(0.96%) |
ナスダック | 18,182.916 | +259.012(1.44%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.930 | +0.010 |
米10年国債(%) | 4.012 | -0.015 |