【市場の総括】
2024年10月17日の東京株式市場は続落しました。終値は前日比269円11銭(0.69%)安の3万8911円19銭で取引を終えました。半導体関連の株への売りが続きました。前日、市場に大きな影響与えたオランダのASMLの影響が続き、節目の39,000円を一週間ぶりに割り込みました。
為替市場で1ドル=149円台で推移する円安傾向が続き、輸出関連株の一角が買われたことや前日の下げから自律反発を期待する買いが入って朝方は上昇する場面がありましたが、値嵩株が売られる勢いには勝つことができませんでした。
||米国市場は反発
前日の米株式市場は反発して前日比337ドル28セント(0.78%)高の4万3077ドル70セント、ナスダックは反発して前日比51.492ポイント(0.28%)高の1万8367.079、S&P500種も反発して27.21ポイント(0.46%)高の5,842.47で取引を終えました。
ASMLショックは1日だけで終わる流れになりました。下落の材料になったのは市場予想に届かない受注高と来年の見通しでしたが、AI関連では強い引き合いが続くという決算説明で半導体関連を中心に買いがすすみました。金融機関の決算発表が好調であったことも市場を押し上げる一因となりました。
【 今後の投資戦略】
前日配信した週間展望ではエネルギー関連に注目するように解説しました。本日の日本市場における業種別の上昇率ランキングを確認すると、電気・ガス業 (+3.37%)、海運業 (+2.86%)、銀行業 (+1.53%)、空運業 (+1.31%)などが特に大きく上昇しています。銀行業は米国市場で大きく上昇したことを引き継いだことが材料になっています。
日本の決算も本格化する中、これは大きな示唆を投げかけています。電気・ガス業や海運業が大きく上昇していることを考えると、エネルギー価格の動向が今後も重要な要因となりそうです。エネルギー関連株への関心は当分持っていくことが必要です。同時に地銀まで物色が広がっている米国市場の動きを考えると、日本でも継続して銀行、金融関連への関心を持つことが求められます。
市場全体を盛り上げる要因としてはTSMCの決算結果。史上最高を更新したこの結果が米国市場をさらに引き上げ、それが日本を反転させる可能性がありますので、今夜の米国市場は注目度が高いでしょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,911.19 | -269.11(-0.69%) |
TOPIX | 2,687.83 | -2.83(-0.11%) |
為替(日本時間 15:30) | ||
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ドル・円 | 149.62 - 149.63 | +0.18(0.12%) |
ユーロ・円 | 162.39 - 162.41 | -0.24(-0.14%) |
ユーロ・ドル | 1.0852 - 1.0856 | -0.0030(-0.27%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 43,077.70 | +337.28(0.78%) |
S&P500種 | 5,842.47 | +27.21(0.46%) |
ナスダック | 18,367.079 | +51.492(0.28%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.960 | +0.010 |
米10年国債(%) | 4.014 | -0.026 |