【市場の総括】
2024年10月31日の東京株式市場は4日ぶりに反落。終値は前日比196円14銭(0.50%)安の3万9081円25銭で取引を終えました。米国市場がハイテクを中心に売られて下落した動きを引き継ぎました。
1ドル=154円を目指すほど円安が進んでいた為替市場で、153円台までやや円高にふれたことも輸出関連株を中心に売られる要因となりました。下げ幅は400円を超える場面もありましたが、決算結果が好感された銘柄が買われたことが日経を支えて、 下げ幅を縮小して終りました。
||米国市場は ハイテク中心に売られる
前日の米株式市場は続落して前日比91ドル51セント(0.21%)安の4万2141ドル54セント、ナスダックは5営業日ぶりに反落して前日比104.817ポイント(0.56%)安の1万8607.931、S&P500種も反落して19.25ポイント(0.33%)安の5,813.67で取引を終えました。
積極的に売られると言うよりは、主要企業の決算発表を前にして持ち高を調整する動きが広がったと言う見方が正確でしょう。 主要な経済指標の結果で200ドル超上げる場面があるなど、市場に迷いを与えました。
24年7〜9月期の米GDPは前期比年率で2.8%増え、概ね市場予想通り。10月のADP全米雇用リポートでは、非農業部門の雇用者数が前月比23万3000人増で市場予想を大幅に上回りました。景気の強さ、FRBの利下げ期待が遠のくという2つの側面がぶつかりあう結果でした。
【 今後の投資戦略】
これぐらいなら健全な範囲での調整ではないでしょうか。選挙が終わってから日経は3営業日で選挙期間中に下げた幅を超えるほどの上昇を続けました。200円を超えない下げ幅で終わったことは大きな下落の前兆ではなく、3日続伸に対するスピード調整の動きを意味すると考えて良いでしょう。
迷いが広がっている相場だからこそ、アドバンテストの1人勝ちは目立ちます。好調な決算結果を反映しての動きであるとともに、長い付き合いを持っているエヌビディアの 躍進も、大きな役割を果たしているでしょう。 その一方、快進撃を同時にスタートしていたディスコは本日利益確定に押されて下落しました。これも投資家にとっては都合がよいと言えます。1回調整が終わると取引のしやすさからディスコに資金が向かう可能性もあります。明日は米国の雇用統計、ISM製造業景況感指数などの 発表が予定されているので、波乱含みの動きが予想されます。特に日本市場は様子見を決め込んだ動きになる可能性が高いので、惑わされずに落ち着いて相場を眺めるようにしてください。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,081.25 | -196.14(-0.50%) |
TOPIX | 2,695.51 | -8.21(-0.30%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 152.81 - 152.82 | -0.51(-0.33%) |
ユーロ・円 | 165.81 - 165.82 | -0.06(-0.03%) |
ユーロ・ドル | 1.0849 - 1.0853 | +0.0031(0.28%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | +0.0031(0.28%) | -91.51(-0.21%) |
S&P500種 | 5,813.67 | -19.25(-0.33%) |
ナスダック | 18,607.931 | -104.817(-0.56%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.935 | -0.015 |
米10年国債(%) | 4.301 | +0.046 |