【市場の総括】
2025年1月22日の東京株式市場は3日続伸しました。終値は前日比618円27銭(1.58%)高の3万9646円25銭で取引を終えました。トランプ大統領が発表した。ソフトバンク関連のニュースは市場を大いに盛り上げました。
話題のニュースはソフトバンクG、オープンAI、オラクルの3社が中心となり、今後4年間で米国内のデータセンターなど人工知能(AI)関連のインフラ整備に5000億ドル(約78兆円)を投資すると発表したこと。これが材料となり、市場を引き上げました。AI関連だと思われる銘柄には資金が向かいました。
||米国市場は大幅に上昇
前日の米株式市場は続伸し、前週末比537ドル98セント(1.23%)高の4万4025ドル81セント、ナスダックは続伸し、前週末比126.580ポイント(0.64%)高の1万9756.779、S&P500種も続伸し、前日比52.58ポイント(0.87%)安の6,049.24で取引を終えました。
上昇の要因となったのは、トランプ氏の大統領令。市場では織り込み済みとされていた関税に関する項目が見当たらないことを好感して大きく上昇しました。発表された政策によって、業種別には明暗が分かれました。
【 今後の投資戦略】
本格的なトランプ劇場のスタートです。2025年1月20日、ドナルド・トランプ大統領は就任直後に多くの大統領令に署名し、前政権の政策を大幅に転換させました。主な内容は5つに要約することができます。わかりやすくまとめると共に、関連する銘柄取り上げたので、参考にしてください。
パリ協定からの再離脱
- 概要: 地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定から再び離脱し、化石燃料の利用を推進する姿勢を示しました。
- 関連銘柄:
- エクソンモービル(Exxon Mobil Corporation): 化石燃料の需要増加が予想され
- シェブロン(Chevron Corporation): 同様に、石油・ガスの生産拡大が期待されます。
- 両社の業績にプラスの影響が見込まれますが、需給が緩むとの観測から本日は下げました。
- 概要: 地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定から再び離脱し、化石燃料の利用を推進する姿勢を示しました。
世界保健機関(WHO)からの脱退
- 概要: WHOからの脱退を表明し、国際的な保健協力から距離を置く決定をしました。
- 関連銘柄:
- ファイザー(Pfizer Inc.): 国際的な保健政策の変化により、製薬業界全体に影響が及ぶ可能性があります。
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson): 同様に、医療関連事業に影響が予想されます。
連邦政府の採用凍結と職員の対面勤務義務化
- 概要: 連邦政府職員の新規採用を凍結し、リモートワークを終了して対面勤務を義務化しました。おそらくマスク氏の思いが強く反映されているのではないでしょうか。
- 関連銘柄:
- ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(Zoom Video Communications, Inc.): これは痛いですね!リモートワークの減少により、同社のサービス需要が低下する可能性があります。
- スラック・テクノロジーズ(Slack Technologies, Inc.): 同様に、企業のリモートワーク縮小が影響を及ぼす可能性があります。
- 概要: 連邦政府職員の新規採用を凍結し、リモートワークを終了して対面勤務を義務化しました。おそらくマスク氏の思いが強く反映されているのではないでしょうか。
メキシコ国境の壁建設再開と不法移民対策強化
- 概要: メキシコとの国境の壁建設を再開し、不法移民の強制送還を強化する方針を打ち出しました。
- 関連銘柄:
- GEOグループ(The GEO Group, Inc.): わかりやすく言えば、刑務所関連。移民収容施設を運営する同社は、需要増加が見込まれます。
- コアシビック(CoreCivic, Inc.): 同様に、刑務所・収容施設の運営で恩恵を受ける可能性があります。
- 概要: メキシコとの国境の壁建設を再開し、不法移民の強制送還を強化する方針を打ち出しました。
人工知能(AI)規制の撤廃
- 概要: 前政権が導入したAIに関する規制を撤廃し、技術革新を促進する姿勢を示しました。この時点でバイデンさんの顔を引き攣っていますね。
- 関連銘柄:
- エヌビディア(NVIDIA Corporation): 改めて説明が不要なほど。AI関連のハードウェア需要が高まると予想されます。
- アルファベット(Alphabet Inc.): AI技術の開発・応用で先行する同社にも追い風となるでしょう。
- 概要: 前政権が導入したAIに関する規制を撤廃し、技術革新を促進する姿勢を示しました。この時点でバイデンさんの顔を引き攣っていますね。
トランプ劇場で何が進むのか?と思う場合はまずこの5つをたたき込んでおきましょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,646.25 | +618.27(1.58%) |
TOPIX | 2,737.14 | +23.64(0.87%) |
為替(日本時間 15:30) | ||
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ドル・円 | 155.89 - 155.90 | +0.22(0.14%) |
ユーロ・円 | 162.28 - 162.29 | +0.80(0.49%) |
ユーロ・ドル | 1.0408 - 1.0410 | +0.0036(0.34%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 44,025.81 | +537.98(1.23%) |
S&P500種 | 6,049.24 | +52.58(0.87%) |
ナスダック | 19,756.779 | +126.580(0.64%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.195 | +0.010 |
米10年国債(%) | 4.583 | -0.043 |