2016年11月16日の東京株式市場続伸しました。
終値は194円06銭(1.10%)安の1万7862円21銭でした。
多くの市場関係者が年内目標として考えていた、1万8,000円台が
早くも手の届く位置まで進みました。
9ヶ月の高値で引けました。
上昇幅を縮めながらも「トランプ相場」が続く米国市場の動きや
110円まで射程距離に入った円安の追い風で、調整は1日で終わりました。
今後の投資戦略も含めて本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は7日続伸しました。
ダウ工業株30種平均は7日続伸して、
前営業日比54ドル37セント(0.3%)高の1万8923ドル06セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比57.225ポイント(1.1%)高の5275.621で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均の7日続伸は7月以降の4ヶ月ぶり、
史上最高値は4日連続で更新しています。
トランプ大統領の経済政策に対する期待より
恩恵を受ける銘柄への買いが続きた上に、
原油先物が大きく上昇、資源関連の銘柄にも買いが集まりました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は4日連続で最高値を更新する米国市場の
好調ぶりを引き継ぎ、買いが先行して始まりました。
前日の終値より164円高く始まり、始値より25円後退する場面がありましたが、
その後は継続して買いが続き、194円上昇で引けました。
過熱感が懸念されたことで1日の調整を挟みましたが、
その後1日だけであっさりと上昇モードに戻りました。
引き続き金融関連銘柄に買いが集まり、
不動産など、好調だった業種には利益確定が大きく出るなど、
業種別の見直しも始まっています。
このことについては投資戦略のところで詳しく解説します。
東証1部の売買代金は概算で2兆8561億円、売買高は27億2666万株、
前日は細ぼっていた商いが再び増えました。
商いを伴いながら上昇をする「本来あるべき姿の上昇」です。
東証1部の値上がり銘柄数は1585で全体の8割、
値下がりは314、変わらずは86銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下に短いヒゲを持つ小陽線を形成しました。
前日の終値から大きく上離れして(+164円)始まり、
安値を売り込む場面なく上昇を継続、直近では見られなかった
ギャップ形成を確認できました。
ボリンジャーバンドはすべて上向き、バンド幅は拡散、
トレンドが強く発生していることを示すと同時に
ローソクが2σを飛び出すスプラッシュ状態になりました。
利益確定のサインが出るまでは「持つ」場面です。
心理的には買う時以上に辛抱が必要になる時間帯です。
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
強いというしかない動きを続けていますね。
業種別の動きには変化が見られました。
トランプショック以降、上昇率がもっとも大きかったのは
三菱UFJなど、銀行銘柄は依然、強い動きがみられます。
一方、トランプ当選後、下げを続けてきた内需関連株は
本日大きく切り返す動きになりました。
前日、「あげてきた業種を売って、割安になってきた業種に資金をシフトする
循環物色が始まった可能性があります」と伝えた通りの動きで、
一時的に、17日のイベントに控えての物色が入りました。
日米対談がひかえているので、積極的な動きにはなりにくいと
予想していましたが、市場は物色と同時に
買われていた業種への継続的な買いも続けているので、
会談にはポジティブな期待をかけているのではないでしょうか。
内需株の代表格に当たる2801キッコーマンは
資金シフト面のみならず、テクニカル的にも
面白い位置にきているので、
明日以降の動きに注目してみてください。
■各市場の動き
日経平均(円): 17,862.21 +194.06 +1.10%
NYダウ(ドル):18,923.06 +54.37 +0.28%
ドル(円): 109.11-12 +0.99円安 +0.91%
ユーロ(円): 117.26-30 +0.79円安 +0.67%