【市場の総括】
2025年4月11日の東京株式市場は大幅に反落しました。終値は前日比1023円42銭(2.96%)安の3万3585円58銭で取引を終えました。米国市場の流れを引き継ぐ関税相場が続きました。
相互関税の発動90日間の停止で、前日は大幅に上昇、史上2番目の上げ幅を記録しました。関税政策をめぐる不透明感はまだ強く、投資家はリスクオフの姿勢を崩していません。 米中の貿易摩擦が深まるにつれて、中国間連の銘柄には売りが集中しました。
||米国市場は大幅に反落
前日の米株式市場は反落し、前日比1014ドル79セント(2.49%)安の3万9593ドル66セント、ナスダックは反落し、前日比737.661ポイント(4.30%)安の1万6387.311、S&P500種も反落し、前日比188.85ポイント(3.46%)安の5,268.05で取引を終えました。
市場にはまだ不安心理が強く残っています。前日の相互関税の90日間停止が史上最大の上げ幅を引き出しましたが、1日だけで逆回転しました。特にハイテク関連銘柄への打撃が大きく、エヌビディアは13%安で調整入りが鮮明になりました。
【 今後の投資戦略】
関税政策によって相場揺れ動く流れが続いています。関税政策とはいっても結局は「トランプの口」とまとめた方が正しい表現でしょう。4年前の一期目にもずいぶんと悩まされた相場動きでしたが、今回は益々パワーアップして、世界を振り回しています。
株式市場の調子が悪いところに円高までのしかかった日本は尚更あげにくくなります。幸いなことは後場にかけては円高が一服し、ドル円がじりじりと上昇したことが支えとなり、日経平均も下げ幅を縮小して今週の取引を終えたことです。
来週の天気予報も「荒れる見込み」と予想せざるを得ません。トランプ政権の関税政策が市場に与える影響はとてつもなく強いのが現実です。しかし、大幅な反発前にすでに米国や日本では底値を拾う買いが見られているので、この相場に対する耐性ができつつあると判断することもできるでしょう。
相場の耐性が強くなるか、トランプ氏が疲れてしゃべらなくなるか、相場はどちらかを静かにまっているように見えます。

【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 33,585.58 | -1,023.42(-2.96%) |
TOPIX | 2,466.91 | -72.49(-2.85%) |
為替(日本時間 18:00) | ||
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ドル・円 | 142.69 - 142.70 | -3.57(-2.44%) |
ユーロ・円 | 162.47 - 162.48 | +1.20(0.74%) |
ユーロ・ドル | 1.1385 - 1.1386 | +0.0359(3.25%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 39,593.66 | -1,014.79(-2.49%) |
S&P500種 | 5,268.05 | -188.85(-3.46%) |
ナスダック | 16,387.311 | -737.661(-4.30%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.305 | -0.065 |
米10年国債(%) | 4.431 | +0.079 |