【市場の総括】
2025年4月30日の東京株式市場は5日続伸しました。終値は前営業日比205円39銭(0.57%)高の3万6045円38銭で取引を終えました。休みの間の米国市場が上昇したことを受け、買いが優勢でした。
これで36,000円台のせ、スタートは3桁の上昇でしたが、朝方はマイナスに沈む場面もあるなど方向感の定まらない動きでした。上昇幅を広げたい場面もありましたが、日銀会合の結果が控えている中で一方的に買っていく動きも控えられました。
||米国市場は9ヶ月ぶりの6日続伸
前日の米株式市場は6日続伸し、前日比300ドル03セント(0.74%)高の4万0527ドル62セント、ナスダックは反発し、前日比95.185ポイント(0.54%)高の1万7461.318、S&P500種も反発し、前日比32.08ポイント(0.58%)安の5,560.83で取引を終えました。
2024年7月以来となる6日続伸を記録しました。関税交渉が順調に進んでいるとの認識でリスクオンの姿勢が鮮明になってきました。支持率低迷に焦りを感じたトランプ政権が29日に自動車・部品関税の負担軽減措置を発表したことも市場を支えました。
【 今後の投資戦略】
市場が気にしている材料は3つです。1番の要因は関税政策、その次日銀金融政策決定会合、そして3番目に企業業績。1番目の要因は、米国市場の動きで考察した通りに、強弁姿勢が和らいできたことが市場を支えています。
3番目の企業業績に関しては、対比的な結果が懸念点として浮上しています。AI関連で好調な業績を誇る東京エレクトロンは2年連続の最高益を記録しています。一方、アメリカの関税政策の影響が直撃した商船三井は、今期(2026年)6割減益の見通しを発表しました。業種別に明暗が分かれ、選別の目も厳しくなることが容易に想像できます。
残る波乱要因は日銀が5月1日まで開催する金融政策決定会合です。アメリカ発の景気減速の懸念、物価高の2つに挟まれる今回、政策金利は据え置きになる見通しです。相反する要因が立ちはだかる中、日銀の舵取りは困難を極めます。
無難に通過する場合は上に向かう動きが加速しそうですが、米商務省が30日公表した1〜3月期の米国GDPは、前期比年率で0.3%減で3年ぶりのマイナス成長となりました。景気減速が数字として鮮明になってくると、市場も流石に迷いが強くなるでしょう。この場面ではやなりファンダメンタルが頼り。しっかりした業績を発表した企業を中心に物色したいところです。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 36,045.38 | +205.39(0.57%) |
TOPIX | 2,668.33 | +17.72(0.67%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 142.57 - 142.58 | -1.04(-0.72%) |
ユーロ・円 | 162.39 - 162.41 | -0.58(-0.35%) |
ユーロ・ドル | 1.1394 - 1.1396 | +0.0046(0.40%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 40,527.62 | +300.03(0.74%) |
S&P500種 | 5,560.83 | +32.08(0.58%) |
ナスダック | 17,461.318 | +95.185(0.54%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.310 | ±0.000 |
米10年国債(%) | 4.174 | -0.034 |