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2025年5月19日の日経概況及び今後の展望

【市場の総括】

2025年5月19日の東京株式市場は4日続落しました。終値は前週末比255円09銭(0.68%)安の3万7498円63銭で取引を終えました。米国の格下げが世界市場に影響を及ぼしました。

ムーディーズが週末の16日に米国債の長期信用格付けを”Aaa”から1段引き下げました。米国の財政に対して先行き不透明感を反映しての措置で、米国の先物、アジアの株価指数が一斉に下げました。

||米国市場は週末の上昇、今夜の動きに注目

16日の米株式市場は続伸し、前日比331ドル99セント(0.78%)高の4万2654ドル74セント、ナスダックは反発し、前日比98.783ポイント(0.51%)高の1万9211.102、S&P500種も5日続伸した。前日比41.45ポイント(0.70%)高の5958.38で取引を終えました。

長期金利の上昇が一服したことを受けて株式市場に取引が活発になったほか、8日間下げ続けたユナイテッドヘルスが下げ止まったことが好感されました。先週から今週にかけての上昇が大きかった分、上値は重く、上げ幅は限定的でした。

【 今後の投資戦略】

ムーディーズによるアメリカの信用格付け引き下げ(2025年5月)は、世界の金融市場に波紋を広げています。これに対する質問が寄せられているので、過去を振り返りながら未来を予測してみます。格下げがショックを与えたのは今回がはじめではありません。

2011年8月5日の金曜日、取引終了後S&Pがアメリカの格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたました。週明けの米国市場は当然大きく反応し、8月8日にはダウ平均株価が634.76ポイント(-5.55%)下落、当時としては史上6番目の下げ幅となりました。S&P500指数も6.66%下落し、投資家心理が大きく冷え込んだことが私には記憶に新しいところです。

その後は10月にもう一度下げて2番そこを作ってから2011年12月20日、S&P500が1,254ポイントを回復し、2012年2月に格下げ前水準を明確に突破して、正常に戻りました。約5ヶ月くらいがかかった計算ですが、今回はどうだろう?

今回はムーディーズによる格下げであり、S&P/Fitchがすでに「AA+」評価を出しているため、「二番煎じ」の面が強く、市場の動揺は限定的な可能性が高いと私は判断しています。それも今夜の米国市場の動きを見ながら相場観を固めたいと思います。

結論は?パニックになることはないので、落ち着いてみてください。それでも上がる材料にはなってないので、持ち合いに入るのは承知の上で取引してください、ということです。

日経の下げ幅は通常の調整幅なので、落ち着いて対応しよう

【各市場の動き】

株式指標
日経平均(円) 37,498.63 -255.09(-0.68%)
TOPIX 2,738.39 -2.06(-0.08%)
為替(日本時間 16:00)
ドル・円 145.02 - 145.03 -0.22(-0.15%)
ユーロ・円 162.54 - 162.56 -0.24(-0.14%)
ユーロ・ドル 1.1207 - 1.1209 ±0.0000(0.00%)
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) 42,654.74 +331.99(0.78%)
S&P500種 5,958.38 +41.45(0.70%)
ナスダック 19,211.102 +98.783(0.51%)
債券・金利
長期(10年)国債金利(%) 1.480 +0.030
米10年国債(%) 4.478 +0.053
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