【市場の総括】
2025年7月3日の東京株式市場は3日ぶりに小幅に反発しました。終値は前日比23円42銭(0.06%)高の3万9785円90銭で取引を終えました。予想通り方向性が掴みにくい様子見相場となりました。2日間で大きく下げた後の反発という意味では、まだ良い状態を保っています。
雇用統計という重要指標を控え、市場は慎重なスタンスを維持しています。
||米国市場は2日連続まちまちな動き
前日の米株式市場は5営業日ぶりに小幅に反落し、前日比10ドル52セント(0.02%)安の4万4484ドル42セント、ナスダックは反発し、前日比190.241ポイント(0.94%)高の2万0393.130、S&P500種も反発し、前日比29.41ポイント(0.47%)高の6227.42で取引を終えました。
前日はダウが大きく上げてS&P500・ナスダックが反落しましたが、今日は全く逆の展開となりました。エヌビディアなど直近で調整が強かった半導体関連銘柄が買われたことで、ダウとは反対に上昇しました。ナスダックは6月30日の高値にわずかに届いていません。この水準を抜けてこないと、高値圏から再び調整に入ることにも繋がりやすいため、まだ安心できる場面ではありません。
【 今後の投資戦略】
市場全体は至って平穏な状態が続いています。ここまで続いてくると「何かまた来るのではないか?」とむしろ不安になるところですが、VIX指数を見ても非常に落ち着いています。
- VIX指数:終値で16台を記録
- 市場全体は波乱のない状態
この数値は、投資家の不安心理が低水準にあることを示しており、現在の市場環境が安定していることを裏付けています。
外国人の動向に注目
今後の相場を考える上で、極めて重要な材料があります。投資主体別売買動向を見ると、驚くべき傾向が明らかになっています。海外投資家(外国人)の買い越しが4月第1週からスタートし、今週最新の週まで含めると13週連続で買い越しとなっています。この13週連続という数字は、過去を遡ってもなかなか見つからない記録です。実際に確認できるのは10年以上前の一回のみであり、この10年間で初めての現象が起きています。
このような状況がもう少し続いて1週間程度経つと、日経平均は新たな領域に入る可能性がありますが、その分利益確定の動きが大きく出る可能性も十分あります。来週の関税問題決着や外国人投資家の動向変化には注意が必要です。静かな市場環境が続く中、次の大きな動きに備えた準備を進めることが重要でしょう。

【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,785.90 | +23.42(0.06%) |
TOPIX | 2,828.99 | +2.95(0.10%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 143.81 - 143.82 | -0.08(-0.05%) |
ユーロ・円 | 169.68 - 169.69 | +0.27(0.15%) |
ユーロ・ドル | 1.1797 - 1.1799 | +0.0024(0.20%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 44,484.42 | -10.52(-0.02%) |
S&P500種 | 6,227.42 | +29.41(0.47%) |
ナスダック | 20,393.130 | +190.241(0.94%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.440 | +0.015 |
米10年国債(%) | 4.285 | +0.043 |