【市場の総括】
2025年7月2日の東京株式市場は続落しました。終値は前日比223円85銭(0.56%)安の3万9762円48銭で取引を終えました。前日に続いて調整局面となりました。昨日の501円安と合わせて、短期間で700円を超える調整となっています。
今日の下落要因は前日と同様、利益確定売りが進んでいることです。特に半導体株や大型グロース株など、直近の上昇相場で大きく値を上げてきた銘柄が主に売られました。
この2日間の調整により、重要なテクニカル的な変化も現れています。RSIが70を下回り、買い過熱感が解消されつつあります。この指標を見る限り、買い過熱感は解消されたと判断して良いでしょう。健全な調整が進んでいると考えられます。
||米国市場は大幅な上昇と反落で、まちまちな動き
前日の米株式市場は4日続伸し、前日比400ドル17セント(0.90%)高の4万4494ドル94セント、ナスダックは7営業日ぶりに反落した。前日比166.844ポイント(0.81%)安の2万0202.889、S&P500種も4営業日ぶりに反落し、前日比6.94ポイント(0.11%)安の6198.01で取引を終えました。
米国市場では興味深い動きが見られました。ダウ平均は0.91%の大幅高となっており、破竹の勢いを見せています。しかし、S&P500は微減ながら6.9ポイント下落しました。下落率は大きくありませんが、明らかに頭打ちとなり、一旦調整に入ることを示しています。より顕著に調整入りを示唆しているのがナスダック指数。日本にも影響力が大きい半導体株、特にエヌビディアなどの下落により、他の2つの指数に比べて下げ幅が大きく、-0.82%の下落となりました。
【 今後の投資戦略】
一つ気になるのがグロース株の動きです:
- 昨日:-1.05%
- 今日:-2.68%(より大きな下落)
直近で安値が守られると考えられていた水準を割り込みました。終値ベースで久しぶりに60日移動平均線に近づいています。この節目を割り込むと、下げやすくなるので、グロース系の銘柄を保有している方は、徹底的にロスカットを入れて一旦ポジションを整理する必要があります。これは重要な警戒信号と捉えるのが良いでしょう。
明日からは荒れやすい市場環境が予想されます。その要因は:
- 金曜日夜の米国市場休場
- 木曜日の雇用関連指標発表
- ニュースに敏感に反応しやすい状況
- 様子見で方向感が出ない可能性
一定のトレンドが出にくい状態になる可能性が高いため、この点を念頭に入れて落ち着いて対処することが重要です。まとめると、今後は荒れやすい市場環境が予想されるため、適切なリスク管理を行いながら、一歩引いて眺める気持ちを心がけることが必要です。調整局面をチャンスと捉え、次の上昇局面に備えた準備を進めましょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
---|---|---|
日経平均(円) | 39,762.48 | -223.85(-0.56%) |
TOPIX | 2,828.97 | -3.10(-0.11%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
---|---|---|
ドル・円 | 143.76 - 143.77 | +0.69(0.48%) |
ユーロ・円 | 169.38 - 169.39 | +0.79(0.46%) |
ユーロ・ドル | 1.1781 - 1.1783 | -0.0002(-0.01%) |
海外株式 | ||
---|---|---|
NYダウ工業株30種(ドル) | 44,494.94 | +400.17(0.90%) |
S&P500種 | 6,198.01 | -6.94(-0.11%) |
ナスダック | 20,202.889 | -166.844(-0.81%) |
債券・金利 | ||
---|---|---|
長期(10年)国債金利(%) | 1.425 | +0.015 |
米10年国債(%) | 4.242 | +0.012 |