2017年2月8日の東京株式市場は反発しました。
終値は96円82銭(0.51%)高の1万9007円60銭でした。
米国市場の反発や、円高の一服を受けて、
買いが先行して始まりましたが、大きな上昇になるには
材料不足で、決算材料を中心に物色される相場でした。
業績発表がピークを迎える中、
日本企業の業績が全般的に上向くことが確認されると
現在の冴えない動きから上離れになる可能性があると考えられます。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して、
前営業日比37ドル87セント(0.2%)高の2万0090ドル29セント、
ナスダック総合株価指数も小幅反発して、
前営業日比10.665ポイント(0.2%)高の5674.217で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は2日で再び最高値を更新してきました。
決算発表が半分を過ぎたところでの集計結果、
主要500社の10~12月期決算は前年同期比で8%超の増益になる見込みで
米国景気の先行きに対する不安が解消されたことで、
幅広く買われていきました。
上昇幅は100ドルを超える場面もありましたが、
原油先物市場が下落、資源関連銘柄に売りが入ることで、
引けにかけて上昇幅を縮小させました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本の市場は米国市場の反発や、円高の一服を受けて、
買いが先行して始まりました。
午前中は円相場が再び冴えない動きになることを受け、
前日比のマイナス圏まで下げる場面もありましたが、
後場に入ると再び買われ、引けにかけて上げ幅を拡大しました。
しかし、大きな上昇になるには材料不足という印象は拭えず、
決算材料を中心に物色される相場でした。
決算材料と言っても内需株には弱い動きになるものも目立ち、
10日の首脳会談を気にして、「トランプ銘柄」に
注目する動きが進んでいると考えられます。
様子見ムードを反映して、商いは限定的で
東証1部の売買代金は1兆9826億円と、
2月に入って初めて2兆円割り込みになりました。
売買高は16億4171万株、
東証1部の値上がり銘柄数は1287、
値下がりは585、変わらずは130でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は下ヒゲが長く、短い上ひげを持つ、小陽線を形成しました。
高値と安値は切り上げる上昇の形で、
本格的な上昇再開というよりは調整中の戻りとして解釈する形をしています。
節目となる19,000円台には戻り待ちの売りが多く待っていて、
抵抗として働くことも予想されます。
その抵抗を通過して上昇すると、19,140円付近に
25日線、基準線、転換線、先行スパーン1の4つの壁が相変わらず
立ちはだかっています。
ファンダメンタル的に強い結果を見せ、
この壁を突破することを期待して待ってみましょう。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経は2日連続の陽線を記録しながら、
前日までに指摘している4 つの壁に向かって進んでいます。
テクニカル的にまた気になるところは
現在の流れが二等辺三角形の三角持ち合いを形成しているところです。
上昇や下降の三角などのパターンは割と予想がつきやすいですが、
二等辺三角形の三角持ち合いは上か下か、
離れる方に強く動き可能性があります。
下に抜ける場合はしばらくの調整が続くと考えられます。
ファンダメンタル的には日本の強みセクターでありながら、
市場の予想通り業績の上振れが進んでいるにもかかわらず
動きの鈍い自動車産業です。
GMの破綻後、トヨタ叩き同様、
日本車叩きが始まっていますが、今回はより露骨的、
米国大統領本人が前に出てツイッターで企業の政策について
避難しては投資家心理が好転するとは考えられません。
10日の首脳会談に備えて、物色されやすいのは
トランプ相場として分類される
インフラ関連、金融、半導体などのセクターです。
明日はトランプ氏との関係構築に成功しているソフトバンクの決算、
市場の注目が集まります。
好調な結果がでる場合は、上記のセクターにも
動きがでる可能性がありますので、注目してみる価値はあるでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円): 19,007.60 +96.82 +0.51%
NYダウ(ドル):20,090.29 +37.87 +0.18%
ドル(円): 112.25-26 +0.14円安 +0.12%
ユーロ(円): 119.88-92 +0.13円安 +0.10%