2018年2月9日の東京株式市場は大幅に下落しました。
終値は前営業日比508円24銭(2.32%)安の2万1382円62銭でした。
前日の米国市場が長期金利の上昇圧力を受けて、
史上2番目の幅で下落、
日本市場も大きく売りが進みました。
日米共に調整入りが鮮明になる中、
戻ったらさらに大きく下げる、また戻ったら下がるという
上値抵抗の形成に走りました。
本日も最後までしっかりお読みください。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【米国市場の動向】
米国市場は大幅に続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比1032ドル89セント(4.1%)安の2万3860ドル46セント、
ナスダック総合株価指数も続落して、
前営業日比274.825ポイント(3.9%)安の6777.159で取引を終えました。
米国市場は異常だと思われるほど上昇局面から
調整入りが明確になりました。
下げ幅は5日に次ぐ史上2番目の大きさで、
市場の歴史の中で2018年は濃い記憶を残しそうです。
前回同様、暴落の背景には長期金利の高まりがあります。
10年物国債利回りが2.9%付近まで上昇、
金利上昇圧力の高まりが嫌気され、売りが進みました。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の変動をそのまま引き継ぎました。
米国市場が史上2番目の下落幅で下げた結果、
大きく売りが先行してスタートしました。
米国のVIX指数、日本のVI指数など
市場を心理を表す恐怖指数が急激に上昇、
投資家心理はさらに悪化しました。
下げ幅は700円を超える場面もありましたが、
散発的な押し目買いが入ることで
下げ幅を縮小しながら今週の取引を終えました。
日経の日足は長い下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から下離れしてスタート、そのまま下げる展開で
ギャップを形成、市場心理の悪化を映し出しました。
-2σの外に位置する逆のスプラッシュが継続、
切り返しを試したRSIなどのオシレーター系指標は
再び売られ過ぎ圏に沈みました。
テクニカル分析上、最も恐れられる2/6の安値に再び近づきましたが、
これで止まらず、安値を割ってしまうと
さらに調整が深まる可能性は残っています。
東証1部の売買代金は概算で4兆17億円、
売買高は21億3748万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1796、
値上がりは244、変わらずは24でした。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経平均はこの週で8.1%の下落、
価格でいうと1,891円を下げました。
下落幅だけで計算するとほぼ10年ぶりの大きさです。
下げ止まったか、どうかは誰にも分かりませんが、
私としては本日の安値下げ止まりで
最悪の時期は脱したのではないかと考えています。
株価を動かす要因のなかで、
現在は外部要因が絶対的な影響力を発揮しています。
内部要因の代表的な要素、企業業績は問題ない状態で、
来週も外部要因がどのように動くかによって
一喜一憂する変動性の高い相場になります。
まず、営業日が少ないことは盛り上がりに欠ける要因になります。
次、米国の指標発表が多く予定されており、
結果によって長期金利がどのように動くかが読めない状況です。
14日発表予定の1月米消費者物価指数(CPI)、
1月米小売売上高は代表的な景気動向を測る指標で、
普通は市場予想を上回る→好景気→株高につながりやすいですが、
今の状況では市場予想を上回る→長期金利の上昇→さらに株安に
繋がりかねます。
しかし、好景気は株高要因、相反する要因がぶつかり合い、
どちらに転ぶかが読めないので、
来週も方向性の定まらない軟調相場と思うのがよいでしょう。
株高を続けてきた以上、下げる余地が大きく、
下落への転換サインを出している銘柄も多いので、
ショート(空売り)の比率を少し引き上げてもいいでしょう。
よい3連休を!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【各市場の動き】
日経平均(円)
21,382.62 -508.24(-2.32%)
NYダウ(休場)
23,860.46 -1,032.89(-4.14%)
ドル・円
109.16 – 109.17 -0.37(-0.33%)
ユーロ・円
133.92 – 133.96 -0.44(-0.32%)