2019年12月19日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比69円58銭(0.29%)安の2万3864円85銭でした。
米国市場が最高値圏から上昇が鈍り、まちまちな動きになったことや、
トランプ氏を弾劾訴追する決議案が可決されたことを背景に売りがでました。
100円を超える下落幅から押し目を拾う動きで下げ幅は縮小、
方向感のない動きが続きました。
年末までの薄商いでとるべき正しい行動を含めて、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は6営業日ぶりに反落と続伸、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落して、
前営業日比27ドル88セント(0.1%)安の2万8239ドル28セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比4.378ポイント高の8827.735で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均、S&P500種株価指数は
連日の史上最高値更新が止まりましたが、
ナスダック総合株価指数は6営業日連続の最高値更新です。
当日も目新しい材料はなく、
直近の最高値圏での推移に対して利益確定が出たことによる下落でした。
引けにかけては、米中貿易合意の進展を
引き続き好感する動きによって下げ止まり、買いが入る場面が多くなりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は参加者が少なく、商いも薄くなる中、
利益確定の売りが優先されました。
年初来高値付近で推移する動きに対して、
目先の利益を短く確定していく動きがメインで、
方向性を見出すことができない相場でした。
米下院本会議でトランプ氏を弾劾訴追する
決議案が可決されたことを材料に
下げ幅を100円台まで広げる場面がありましたが、
上院で可決される可能性は低いと見られ、
下げ幅は限定的でした。
本日も好感される業種が明確に見られるのではなく、
材料の出た銘柄に買いをいれる動きが続きました。
鉱業、情報・通信業が買われ、
不動産業、医薬品もしっかり、
一方、直近の強い動きからパルプ・紙業種は利益確定に推されました。
商いは2兆円を超えられず、
東証1部の売買代金は概算で1兆9908億円、
売買高は11億6178万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1147、
値上がりは913、変わらずは98でした。
日経の日足は上下ヒゲをもつ陰線を形成しました。
前日の日足から高値と安値を切り下げたので、
形でも下落で調整入りが鮮明になりました。
24,000円が抵抗になりましたが、
まだ心理的には高値圏にあることから、
下がってくると押し目を拾う動きが続いています。
明日以降は12/12, 12/13の間に空いたギャップを埋めるために
下げが加速する可能性もあります。
ギャップを開けながら下落する場合は
12/13からの日足がアイランドリバーサルで残るので
短期間の急落に注意する必要があります。
下げる場合は12/13の始値で止まってくれるかが
確認のポイントとなります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
年末相場入りの雰囲気です。
商いが薄くなる中、利益確定が優先されるが
材料の出た銘柄には飛びつきが早い、
それも長続きはせずに、短期に完了していく。
これが今までみてきた年末の様子です。
スイングトレードか、長期投資を中心にしている方には
思う通りにいかない、または分かりづらい動きの連続で、
そもそも長期投資家はこの時期の動きを気にすること自体があまりないでしょう。
短期的なトレードが中心である分、
標的になった銘柄の動きは上下激しく、
ボラティリティーは自然に高まります。
要するに、このような動きに慣れている、またはむしろこの動きを好む
短期志向の方には向いていますが、
ついていけない、と感じる方は強引に参加する必要はないでしょう。
また、短期と割り切って参加すると決めたら、
短期に徹するのが利益につながります。
思う通りにいかないので急に中・長期投資家に変穂する、
私の経験からは損失を膨らませる一番の近道です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,864.85 -69.58(-0.29%)
ドル・円
109.58 – 109.59 +0.15(0.13%)
ユーロ・円
121.93 – 121.94 +0.12(0.09%)
ユーロ・ドル
1.1125 – 1.1128 -0.0006(-0.05%)
NYダウ工業株30種(ドル)
28,239.28 -27.88(-0.09%)
S&P500種
3,191.14 -1.38(-0.04%)
ナスダック
8,827.735 +4.378(0.04%)
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