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週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版
金曜すこし晴れ今週の日経の天気
月曜はお休み。火曜と水曜は半導体の株が売られて値下がりし、木曜は3,318円安と、これまでで3番目に大きな下げになりました。金曜は7日ぶりに値上がり。週間ではおよそ3,707円(5.37%)の値下がり
日経平均は、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は月曜日が「スポーツの日」で、東京の株の市場はお休みでした。火曜日は、アメリカで半導体の株が下がった流れを受けて1,253円安。水曜日は午後までは上がっていたのに、オランダの半導体の会社の決算をきっかけに売られ、33円安。木曜日は、アメリカの物の値段の上がり方が予想より大きかったことなどから、3,318円も下がりました。下げ幅は、これまでで3番目の大きさです。金曜日は「下がりすぎた」と見た人の買いで898円高となり、7日ぶりに上がりました。1週間の合計ではおよそ3,707円(5.37%)値下がりしました。もうひとつの物差し「TOPIX」も週間で値下がりしましたが、下がり方は日経平均よりずっと小さめでした。
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月スポーツの日で、東京の株の市場はお休み
株の市場はお休み
取引だけ行われた
▼320円で終わる
火半導体の株が売られて1,253円安。でも7割の株は上がった
半導体の株が下がる
半導体の株が売られる
▼1,253円、TOPIXは上昇
水600円高がオランダの会社の決算で消えて33円安
午後まで600円高
「予想どおり」
▼33円で5日つづけて下落
木3,318円安!これまでで3番目に大きな下げ
上がり方が予想より大きい
お金の不安で半導体安
▼3,318円、歴代3位の下げ
金898円高で7日ぶりに上がった!32業種が上昇
金利の低下
買いもどす動き
▲898円、7日ぶり反発
株の値段や日経平均が、何日もつづけて下がることです。「3日続落」なら3日つづけて下がったという意味。反対に、下がりつづけたあとに上がることを「反発」といいます。
今週のできごとQ. 日経平均が3,318円も下がった木曜日。それでも33業種の中でいちばん大きく上がった業種はどれ?
○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!
火曜日、日経平均は1,253円も下がったのに、TOPIXは少し上がった。同じ日なのに、どうして向きがちがったの?
ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)
歴代3位の下げと、7日ぶりの反発
「良い決算でも買われない」半導体株
ここから漢字が増えます(難読語・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。
今週の日経平均の下げは、ほぼ半導体関連の株で説明できます。材料は日を追って3つ重なりました。1つ目は火曜。前日の米国でSOX指数(米国の主な半導体株の指数)が2.67%下げ、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、アドバンテストなど上位5銘柄だけで日経平均を約1,395円押し下げました。2つ目は水曜の午後2時。オランダの半導体製造装置大手ASMLの7〜9月期決算が増収増益ながら市場予想の範囲にとどまり、「材料出尽くし」と受け止められて、600円を超えていた上げが消えました。
3つ目が木曜です。14日に発表された米9月の消費者物価指数は総合で前年比3.7%と予想(3.6%)を上回り、早期の追加利上げ観測が再燃しました。同じ日に、AI向けデータセンターを手がける新興企業の社債が急落し、前夜のナスダック総合指数は511ポイント安。日本ではアドバンテスト1銘柄で指数を1,303円押し下げ、非鉄金属は10.67%安と業種別の下落率首位でした。
?TSMCは過去最高の決算だったのに、なぜ買われなかったの?
木曜の後場に明らかになった台湾積体電路製造(TSMC)の7〜9月期決算は、売上高・純利益ともに四半期として過去最高でした。それでも日本株の反応は限られ、金曜も米国のSOX指数は0.88%下げています。出典記事はこれを「作る側の数字と借りる側の値段が逆を向いた」と表現しています。AIへの設備投資そのものは好調でも、その投資を借り入れで支える側(社債)の値段が先に下がった。市場は「今の成績」だけでなく、「その成長を誰がどうお金で支えるのか」まで見始めている、という見方です。
日経平均のほかに、プロが必ず見る指数(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄を、時価総額で重みづけした指数です。今週の成績を比べてみましょう。
週間ではどちらも下落しましたが、日経平均-5.37%に対してTOPIXは-0.95%と、下げ幅には5倍以上の差がつきました。差が最も開いたのは火曜で、日経平均-1.82%に対してTOPIXは+0.14%と向きまで逆でした。木曜は両方とも大きく下げましたが、日経平均-4.90%に対してTOPIXは-2.38%で、TOPIXは4000ポイントを割りこみました。金曜はTOPIX+1.67%が日経平均+1.39%を上回っています。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は先週末の約16.82倍から、金曜には約16.07倍へ大きく下がりました。
木曜の押し下げ上位5銘柄はアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、イビデン、フジクラで合計約2,456円。そのうち1,303円がアドバンテスト1銘柄です。押し上げ上位5銘柄の合計は約132円にすぎません。売買代金は10兆1401億円と約1か月ぶりに10兆円を超え、韓国の総合株価指数も急落して一時サーキットブレーカー(取引の一時停止)が発動しました。それでも33業種のうち10業種は上昇し、医薬品が4.01%高、不動産業が2.15%高、小売業が1.93%高でした。
消費者物価指数(しょうひしゃぶっかしすう)
家庭が買うモノやサービスの値段の動きをまとめた指数。物価の上がり方が速いと、中央銀行は利上げで抑えようとするため、金利や株価の行方を占う材料になる。今週は米国の9月分が前年比3.7%と予想を上回り、追加利上げ観測につながった。
材料出尽くし(ざいりょうでつくし)
期待されていた発表が出たことで、それ以上買う理由がなくなり、かえって売られること。今週は水曜のASMLの決算が「市場予想の範囲」にとどまり、材料出尽くしと受け止められて半導体株が下げに転じた。
Q. 火曜日、日経平均は1,253円下がったのに、TOPIXは上がった。この理由を50字くらいで説明してみよう。
今週は日経平均だけが大きく沈み、TOPIXとの差が一気に開いた。2本の線を重ねると、何が見える?
データとグラフで読む、いちばん深いフロアです
指数の構造 ── 値がさ株が広げた「4ポイントの乖離」
最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離が生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。
10/12は休場のため先週末と同じ値で描いています。火曜は日経平均が98.2へ下げた一方、TOPIXは100.1と先週末をわずかに上回り、2本の線は逆方向に分かれました。水曜はほぼ横ばい(98.1と99.8)。木曜は両指数とも急落し、日経平均93.3、TOPIX97.4で差は約4.1ポイントと今週最大に。金曜はそろって戻し、日経平均94.6、TOPIX99.1で週を終えています。
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。火曜は東京エレクトロン(約450円分)、ソフトバンクグループ(約399円分)、アドバンテスト(約261円分)など上位5銘柄で約1,395円を押し下げた。木曜はアドバンテスト1銘柄で1,303円、上位5銘柄で約2,456円の押し下げ。時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。火曜は値上がり1137・値下がり378で、原油高を受けた海運・鉱業・卸売業などが上がり+0.14%。金曜は東証プライムの83.2%が値上がりし、+1.67%と日経平均(+1.39%)を上回った。プロは両指数を見比べて、動きが一部に偏っているのか市場全体に広がっているのかを診断する。今週は火曜が「指数だけの下げ」、水曜(値下がり892銘柄)が「指数は小幅でも中身は広がった下げ」、金曜(33業種中32業種が上昇)が「広がった戻り」の典型例だった。NT倍率が1週間で約0.75倍も下がったことは、値がさの半導体株に集中していた資金が逆回転したことを示している。
前回号(10/5〜10/9)では、「13日の米大手銀行の決算、14日の米9月消費者物価指数、15日のTSMCの決算、そして日経平均が金曜の高値6万9143円を上回って始まれるか」に注目としていました。結果は、米大手銀行の決算は13日から始まりましたが、銘柄ごとの結果は出典記事に詳しい記載がありません。13日の米国市場はダウ平均が180ドル安と4日ぶりに反落し、中国のメモリー半導体メーカーの計画が伝わって半導体株が売られました。米9月消費者物価指数は総合で前年比3.7%と予想(3.6%)を上回り、早期の追加利上げ観測を呼んで15日の歴代3位の下げにつながりました。TSMCの7〜9月期決算は売上高・純利益とも四半期の過去最高でしたが、日本株の反応は限られました。日経平均は13日に前場で下げ幅が一時2000円近くに達し、6万9143円を上回ることはできませんでした(13日の始値は出典記事に記載なし)。
Q1火曜、日経平均は-1.82%、TOPIXは+0.14%と逆方向に動いた。一方、木曜はどちらも下げたが、日経平均(-4.90%)の下げはTOPIX(-2.38%)の約2倍だった。この2日の違いを、「値がさ株」「時価総額加重型」「寄与度」という語を使って150字程度で説明せよ。
Q2今週、国内の長期金利(10年物国債の利回り)は水曜に2.985%と3%を割り、木曜は2.913%まで下がった。水曜は銀行業が2.61%安で下落率首位だったが、木曜は不動産業が2.15%高と上昇率2位だった。金利の低下が業種によって逆の効き方をするのはなぜか、根拠とともに述べよ(正解はない)。
本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の米半導体株安を受けた下げから、ASMLの決算をきっかけにした上げの消失、米物価指数の上振れとAI関連の新興企業の財務不安が重なった歴代3位の下げ、そして7営業日ぶりの反発までを一本の筋で語ることはできても、そこには米国の利上げ観測と長期金利・国内の長期金利・海外の半導体株・企業の決算・中東情勢と原油・為替の変動・先物の売買という要因が複雑に絡み合っており、事後にすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」を疑う姿勢そのものが、市場リテラシーの核心である。市場に単一の説明はない。
最深部まで読破!
今週きみが手に入れたもの:続落/消費者物価指数/材料出尽くし。
来週は米国で大型テック企業の決算が始まり、月末にかけては日米の中央銀行の会合が重なります。週明けに売買代金が8兆円台へ戻り、電気機器が2日続けて上がるか、日経平均が金曜の後場につけた6万5500円台を取りもどせるかが見どころです。答え合わせは次号で。
上げ・下げ・停滞。
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