2015年6月29日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比596円20銭(2.88%)安の2万0109円95銭でした。
下げ幅としては2014年2月4日の610円下落以来、
ほぼ1年5カ月ぶりの大きさでした。
ギリシャ問題においてデフォルトが現実味を浴びることによって、
リスク資産から安全な方に移す動きが広がると同時に
円高が進み、相場の重しになったことで全面的な売り相場になりました。
先週末の米国市場はまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発しで、
終値は前営業日比56ドル32セント(0.3%)高の1万7946ドル68セント、
一方、ナスダック総合指数は続落して
前営業日比31.685ポイント(0.6%)安の5080.505で取引を終えました。
今はデフォルトが現実になりつつあるギリシャ問題に対して、
まだ楽観的な見方をしていた時の動きで、
ギリシャ問題をはんえいした本格的な動きが期待されるのは本日の夜からです。
日本市場にも本日の欧州市場・アメリカ市場の動きを見極めたいとの
様子見ムードが強く残っています。
日本市場はギリシャ債務問題で全面的な売りから始まりました。
金融危機が目前にくるといつも広がる動きで、円買いが進み、
円高に振れると、トヨタやファナックなど輸出関連株全般はもちろん、
欧州の売上高比率の高いマツダなどの「欧州関連銘柄」にも売りが大きく膨らみました。
午前中500円を超える下げ幅を見せたあとは個人による押し目買いが入り、
下げ渋る場面もありましたが、まだ事態の進展が見えないという雰囲気から
午後は再び売られる動きになり、1年5ヶ月ぶりの下げ幅を記録しながら引けました。
一旦リスクを回避するという動きが広がり、全面的な売り相場になりましたが、
当事者にあたる欧州の市場反応は今夜にならないとわからないため、
様子見を決め込んでいる投資家も多く見られます。
朝方配信したメールマガジンで伝えた通り、
ギリシャ問題が世界に波紋を広げるのは間違いありませんが、
壊滅的な影響を与えるとは考え難いというのが現状です。
特に慌てるようなことをするようなことはなく、
ロスカットポイントにきたものは淡々と切り捨て、事態の行方を見守ってあげましょう。
“やらないも相場”はいつの時代にも真理です。
ただし、FX投資を並行して行っている方は、ギリシャのデフォルトが現実になった場合、
ユーロ安、急激な円高がさらに進行する恐れがあるので、
十分な注意が必要です。
ファンダメンタルが崩れる時はテクニカル的な分析はあまり有効ではありませんが、
本日の止まった位置が面白かったので、分析してみましょう。
2014/10/7, 2015/01/16, 2015/06/18をつないでできる
サポートラインに本日のキャンドルがまたがるようにできています。
明日も安値を切り下げ、サポートラインの下に進行すると、
戻りのところで抵抗として働くポイントになりえます。
日経225(ミニを含む)を取引する方は注目してみるべきポイントです。
東証1部の売買代金は概算で2兆6573億円、売買高は25億3827万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1821で、なんと全体の約97%です。
値上がり銘柄数は56、変わらずは10でした。
■各市場の動き
日経: 20,109.95 -596.20 -2.88%
NYダウ(ドル): 17,946.68 +56.32 +0.31%
ドル(円): 122.61-64 -0.75円高 -0.61%
ユーロ(円): 134.93-96 -3.29円高 -2.38%