2015年9月23日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比498円38銭(2.76%)安の1万7,571円83銭でした。
連休の間に発生したフォルクスワーゲン・ショックで、
欧米市場が大きく下げたこと、
中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が
6年ぶりの低水準を記録するなど、中国と世界経済の先行きに対する不安が
リスクオフの姿勢を促しました。
日本市場は依然として堅調な内部事情とは裏腹に外部環境で揺れる相場を
演出しており、当分はこの不安定な動きが続きそうです。
前日の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落で、
前営業日比50ドル58セント(0.3%)安の1万6279ドル89セント 、
ナスダック総合株価指数は下落して、
前営業日比3.979ポイント(0.1%)安の4752.744で取引を終えました。
フォルクスワーゲン・ショックで揺れていた欧州市場の下げが
一服したことを受け、一時上昇に転じる場面もありましたが、
中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が
47.0で47.3だった8月の確報値よりさらに悪化し
6年半ぶりの低水準となったことを受け、売りが優勢になりました。
日本市場は連休中に進んだ欧米市場の大幅な下落と
23日のCME日経平均先物が17,575円まで下がったことを受け、
大幅な下落でのスタートが予想されていました。
これといった上昇の材料は見当たらない中、
中国の PMI値が6年半ぶりの低水準となったことを受け
コマツや日立建機など中国関連株が一段安となり、下げが加速しました。
日本の株式や企業の業績評価に対する見方は
依然、「長期的な買い」と位置付けています。
ただし、続く「外部環境」の波乱材料から考えると、
日本市場単独の力で押し上げて行くには限界があるのも事実です。
大幅の下落の後は急激な戻り、また下落など不安定な動きはまだまだ続きますので、
明確なトレンドが出る銘柄以外は苦戦を強いられることになります。
不安が大きい時、市場は乱高下はするものの下げトレンドにある銘柄は
むしろ下降のトレンドを強める傾向があります。
不透明な市場環境の中では空売りの戦略を適切に取り入れるのが
個人投資家にも有効な戦略となります。
■各市場の動き
日経平均(円):17,571.83 -498.38 -2.76%
NYダウ(ドル):16,279.89 -50.58 -0.31%
ドル(円):119.98-00 +0.56円安 +0.47%
ユーロ(円):134.32-36 -2.22円高 -1.63%