2016年2月15日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比1069円97銭(7.16%)高の1万6022円58銭でした。
先週末にちょうど「「永遠に下がり続ける株はない」の格言通り、
そろそろセリングクライマックスが近づいてきています。」と解説しましたが、
タイミングよく反発してきました。
上げ幅は今年最大、去年まで含めると5ヶ月ぶりの上げ幅を記録しましたが、
本当の戻りというのはこれからがスタートです。
まだ底を打ったという証拠はどこにもないので、
トレンド転換の買いを入れる場合も損失限定は決して怠らないでください。
前営業日の米国市場は大幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は大幅の反発で、
前営業日比313ドル66セント(2.0%)高の1万5973ドル84セント、
ナスダック総合株価指数も大きく反発して 、
前営業日比70.675ポイント(1.7%)高の4337.512で
S&P500種指数も反発して+35.70(1.95%)高の1,864.78で取引を終えました。
信用不安が欧州市場の上値を抑えていたドイツ銀行が
12日に自社発行の30億ユーロのユーロ建て債券と
20億ドル(約2200億円)のドル建て債券を買い戻すと発表したことで
財務体質の健全性をアピール、市場全体が大きく反応しました。
その影響で米国市場も大きく反発、2年ぶりの安値を記録した
先週の動きから自律反発も加わり、大きく反発して先週の取引を終えました。
日本市場は大きく買いが先行してスタートしました。
上昇の要因としては
1. 先週に1866円以上下落して、セリングクライマックスの雰囲気が作られていたこと、
2. ドイツ銀行の信用不安が和らいだことによる欧州・米国市場の大型反発
3. 110円台まで進んだ急激な円高基調が一服して、113円台まで円安に振れたこと
4. 欧州の流れを受け、主要なアジア市場全体も上昇したこと
これらのことが考えられます。
900円台の上昇をみせていた日経は
午後に入ると上げ幅を拡大、1,000円を越える上昇幅を見せる場面まで演出した後、
大きく下に戻すことなく本日の取引を終えました。
テクニカル的には2月12日が直近の底値になる可能性を残しながら
反発する大陽線を形成、2月1日から12までの下げ幅を100とした場合、
本日の上昇で一気に61.8%まで戻し、
次の確認ポイントは半値戻しになる164,000円付近になります。
大きく反発はしたものの、まだ上昇とは確定できないので、
反転して、トレンド転換が確認された優良銘柄を慎重に
拾っていく戦略でいきましょう。
その際の心得は少しの材料による乱高下は必ずあるということです。
一気に戻すことは期待薄なので、その点をしっかり認識して
長めに構えるようにしましょう。
■各市場の動き
日経平均:16,022.58 +1,069.97 +7.16%
NYダウ(ドル): 15,973.84 +313.66 +2.00%
ドル(円):113.92-94 +1.76円安 +1.57%
ユーロ(円):127.85-90 +1.24円安 +0.98%