2016年5月9日の東京株式市場は7営業日ぶり反発しました。
終値は109円31銭(0.68%)高の1万6216円03銭でした。
円高基調が一服して107円代で推移したことや、
米国株の好調な動きを受けると同時に、
6日続落した後、割安感が出てきたことが買いを誘いました。
連休明けで久しぶりの明るいニュースになった相場、
今度どう展開するのか、本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は上昇になりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比79ドル92セント(0.5%)高の1万7740ドル63セント、
ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発して、
前営業日比19.061ポイント(0.4%)高の4736.155で取引を終えました。
毎月注目を集めている雇用統計の結果は
市場予想(20万人程度の増加)大きく下回る
ネガティブサプライズで、非農業部門の雇用者数が前月比16万人増に止まりました。
米国市場の先行き不透明感から売りが先行しましたが、
2周連続の下げで割安感が意識されると、引けにかけて上昇に転じました。
日本市場は連休明けで米国株が堅調な動きになったことや、
連休中に105円まで進んだ円高基調が107円代と一服してきたことから
買いが先行して始まりました。
前営業日の終値から120円高くスタートしましたが、
本格化してきた業績発表の結果を受け、
積極的な買いにはつながらず、109円高で引けました。
連休明けで気持ちも新たになる今週の動きですが、
変動要因はやはり「為替」と「中国経済」になると想定しています。
円高は一服して上昇はしたものの、
1.雇用統計を始め、米国経済の指標が減速を示している
2. 前年同月比1.8%減になるなど、消えてない中国経済の減速リスク
上記2つの要因によって、日経は激しい動きが続くとみられます。
企業業績は予想通り冴えない内容ですが、
「予想通り」という言葉通り、ある意味ブレ幅は意外と小さく
株価の中に織り込み済みだと判断することができます。
決算発表がピークを迎える13日を過ぎるとむしろ落ち着きを見せる可能性が高く、
その後からは上記の2要因によって神経質な動きを見せる可能性が高いと判断しています。
不透明性の高さが意識されるのは商いにも確実に現れ、
東証1部の売買代金は概算で1兆7317億円と、今年の最低水準に止まりました。
個人投資家のみならず、連休明けで新規のポジションを持ってもいいはずの
機関投資家の腰も重くなっていることは決して市場のプラス要因にはなりません。
東証1部の 売買高は17億1849万株、値上がり銘柄数は1283、
値下がりは567、変わらずは101でした。
■各市場の動き
日経平均:16,216.03 +109.31 +0.68%
NYダウ(ドル):17,740.63 +79.92 +0.45%
ドル(円):107.90-91 +0.96円安 +0.89%
ユーロ(円):122.93-97 +0.80円安 +0.65%