2016年5月10日の東京株式市場は幅のある続伸になりました。
終値は349円16銭(2.15%)高の1万6565円19銭でした。
冴えない米国市場を対照的で、介入も辞さないとの外相の発言を背景に
円高基調が一服、円安の方向に流れたことが相場を支えました。
今年最低を記録した商いから一転、出来高を伴う上昇になったことで
投資家の心理が改善してきた兆しが見え始めました。
ここからは本物の大きなトレンドの転換なのか?
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は下落と上昇のまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は小幅の反落になって、
前営業日比34ドル72セント(-0.2%)安の1万7705ドル91セント、
ナスダック総合株価指数は2日続伸して、
前営業日比14.05ポイント(0.4%)高の4750.21で取引を終えました。
まちまちな雰囲気を反映してS&P 500は+0.08%の方向感なしの動きになりました。
原油価格が2.8%下落したことを背景に
石油大手のシェブロンが1.5%安になるなど、石油・資源関連株に売りが膨らみましたが、
ヘルスケア部門への買いが入り、相場を支えました。
S&P 500の10業種の中、5業種が上昇、特にヘルスケアが上昇を牽引しました。
日本市場は米国市場がまちまちな動きになったことで
上昇要因にはなりませんでしたが、
為替介入をほのめかす外相の発言を背景、円高の動きが一気に転換
円安の動きを受けて市場を盛り上げました。
連休の間は最大6円の円高、1日の間にまた1円を超える円安など、
為替市場のボラティリティーは凄まじい大きさです。
テクニカル的には5/6を新たな底値にする安値切り上げを演出、
市場全体の雰囲気が反転し始めていることを表しています。
5/6の下ヒゲつき陰線から本日は幅のある陽線を形成、
この高値を抜け出して上昇すると当分は前回の高値を目指す動きになります。
注意すべき要因は11日にひかえているトヨタの決算発表です。
円高の影響で営業減益が見込まれていますが、
市場がそれをどれくらい織り込んでいるかで反応の感応度は変わります。
現在トヨタの場合、1円の円高で400億円の減益要因になります。
多くの銘柄がトレンド転換を見せて、
戻しを試していますので、
少ない株数でもいいので、仕込みを入れる時期です。
メルマガでは昨日あたりから新たな買いが決まったりしているので
少しずつトレンドが変わってきていることはわかります。
どこまで伸ばしていけるかが注目ポイントですね。
東証1部の売買代金は概算で2兆4297億円、
売買高は23億7282万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1663、値下がりは240、変わらずは48銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均:16,565.19 +349.16 +2.15%
NYダウ(ドル):17,705.91 -34.72 -0.19%
ドル(円): 108.85-86 +1.20円安 +1.11%
ユーロ(円):123.98-02 +1.34円安 +1.09%