2016年5月16日の東京株式市場は小幅反発しました。
終値は54円19銭(0.33%)高の1万6466円40銭でした。
為替市場では神経質な動きが続きますが、今朝は円安に振れたことで、
小幅に価格を上げてきました。
しかし、東証1部の売買代金が2兆円に届かずに低調であることから、
今週もトレンドの出にくい相場が予想されます。
今週の展望を含めて、今後の動きを予想する上で、
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は大幅に下落する動きになりました。
ダウ工業株30種平均は大幅の下落になって、
前営業日比185ドル18セント(1.0%)安の1万7535ドル32セント、
ナスダック総合株価指数は3日続落して、
前営業日比19.658ポイント(0.4%)安の4717.676で取引を終えました。
前日まで上値を押さえ込んでいた米小売大手の決算内容が
引き続き厳しい結果になった結果を受け、大きく持ち高を調整する
流れになりました。
前日に6カ月ぶりの高値を付けた原油先物相場が
反落したことも資源関連株に売りが広がるなど、下げ要因になりました。
日本市場は米国市場が大幅な反落になりましたが、
為替市場が円安基調になっていることや、
週末に発表された消費税増税の延期を材料に反発してきました。
今週以降予定されている主要イベントを控えて、
様子見ムードが強く21円安く始まりましたが、
消費増税先送りの報道が材料視され、小幅に反発してきました。
小幅反発とはいうものの、低調な商いからわかるように
方向感をかけているという考え方が適切でしょう。
今週の動きは上値の重い小幅の動きが予想されます。
材料になって、注目すべきポイントをまとめますと
1. 引き続き円高・円安と神経質に動き為替市場、特に円高基調
米国のルー財務長官が13日の講演で、先月に続き日本の円売り介入をけん制する発言、
大統領選のクリントンやトランプ両候補も日本を為替操作国として批判し続けるなど、
為替市場をめくっては緊迫した動きが余儀なくされています。
2. 選挙に向けて景気対策をそろそろ発動か
週末の消費税増税発言のように、強力なバズーカが用意されている可能性です。
安倍首相がドイツのメルケル首相に5月4日に財政出動を要請したこと、
26-27日に予定されている伊勢志摩サミットのアジェンダは
世界経済の下ぶれ懸念に対策なので、
議長国の日本が何かのアクションを見せる必要があること、
したがってサミット後には景気対策が打ち出される可能性が高いということです。
1は上値を抑える要因として市場を揺さぶりますが、
2は立て続けに打たれることで下支えになる要因として注目できます。
ということで、1の要因が先行する今週は神経質な動きが予想され、
トレンド転換で買った銘柄は持ち合いになったり、
新たな仕込みで注文を入れても約定しない場合が多くなります。
忍耐力を持って、注目ポイントをしっかり拾っていきましょう。
■各市場の動き
日経平均:16,466.40 +54.19 +0.33%
NYダウ(ドル):17,535.32 -185.18 -1.04%
ドル(円):108.72-73 -0.06円高 -0.05%
ユーロ(円):123.08-12 -0.31円高 -0.25%