2016年8月18日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は259円63銭(1.55%)安の1万6486円01銭でした。
米国市場が反発して世界的には株高局面と言えますが、
為替が再び円高に傾いたことに加えて、
日銀によるETF買いが入らなかったことによる
失望売りが後場に入って下げを加速させました。
ETFの買い入れ増額はプラス材料ではありますが、副作用も懸念されます。
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比21ドル92セント(0.1%)高の1万8573ドル94セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に反発して
前営業日比1.546ポイント(0.0%)高の5228.657で取引を終えました。
市場の注目材料になっていた7月開催分FOMCの議事録公表では、
利上げに関しては慎重な見方を表明することが大半で、
追加利上げペースが緩むとの観測で買いが入りました。
日本市場は明確な材料がない中で円高が嫌気され
96円安くスタート、先週までのパターンが通り、
「下がると日銀のETFが入る」との期待から、買いが入ることで
下げ渋る場面が午前中に見られました。
しかし、期待を裏切ってETF買いが入らなかったとの見方が広がると、
午前中に買いで入ったポジションも売りに出され
下げのスピードを速めました。
本日の安値付近となる−259円で大引けを迎え
変動性の高い相場という印象を強めました。
テクニカル的には短い下ヒゲを持つ陰線を形成、
下げを強める形ですが、25日線をまたがって終わり
迷っている様子です。
ボリンジャーバンドの収束が終わり、横ばいになってきたので、
動きとしては停滞期、ここから上か下に振れる動きになりやすい状況です。
ファンダメンタルについて考えてみましょう。
サマリーで触れたようにETF買い入れの増額は
もちろん株式市場にとってプラス材料ではありますが、
商いが薄いとはいえ、日本の市場がETF買い入れ依存しすぎる傾向に
なってきたという副作用も現れています。
体表的な動きが先週と今週も動き、
先週はETF買いへの期待から上げた相場、
今週はその動きに一喜一憂する神経質な相場で
変動性が高まるゆえに、投資家はスタンスをとることが難しくなっています。
変動性が高いですが、仕込んでいる銘柄は
上げ戦略も下げ戦略もしっかりした動きなので、
落ち着いて、流れに逆らわずについていきます。
東証1部の売買代金は概算で2兆1485億円、
売買高は18億7609万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1594、
値上がりは304、変わらずは75銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,486.01 -259.63 -1.55%
NYダウ(ドル):18,573.94 +21.92 +0.11%
ドル(円): 100.26-27 -0.44円高 -0.43%
ユーロ(円): 113.61-65 +0.13円安 +0.11%