2016年8月19日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は59円81銭(0.36%)高の1万6545円82銭でした。
米国市場の上昇や原油先物市場がしっかりした動きになったこと、
為替市場では円高が一服したことが好感され、
小幅でありながら反発して今週の取引を終えました。
為替市場とETFの買い入れ期待に振り回され続ける今週を振り替えながら、
来週の動きを予測します。
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に2日続伸して、
前営業日比23ドル76セント(0.1%)高の1万8597ドル70セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に続伸して
前営業日比11.488ポイント(0.2%)高の5240.145で取引を終えました。
上昇はしたものの、基本的には前日の終値を挟んでもみ合い、
方向感のない相場になりました。
原油先物市場がしっかりした動きになったことで、
エネルギー関連銘柄が中心になって指数を押し上げました。
今週は上昇中に足元を固める動きになりました。
日本市場は高値圏を維持する米国市場の続伸と
原油市場の動きを引き続き買いが先行
前日の終値より72円高くスタートしました。
先物の売りが入ることで、マイナス圏に沈む場面もありましたが、
100円台を回復してきた為替市場の支援があって
午後からはプラス圏に浮上、終値で59円上昇して
今週の取引を終えました。
終値ではあげましたが、テクニカル的には
前日の高値と安値を切り下げる「形としての下落」、
かろうじて25日線にまたがって終わっています。
長い上下ヒゲをもち、25日線も意識する典型的な迷いの相場です。
週足では上下ヒゲをもつ中陰線を形成、26週移動平均線が支えになって、
テクニカル分析上は日足でも週足でも迷いの形です。
先週はETF買い入れの期待で牽引される動きでしたが、
今週はその期待が裏切られ弱い動き、
追い打ちをかけたのは円高基調です。
いつの間にか100円台に戻るのを「円安」という言い方をするようになりました。
テクニカル分析とファンダメンタルを組み合わせた来週の展望です。
テクニカル分析上、迷いの様子なので
一つのニュースに円高・円安に振られ、
方向感なしにボックスの中を彷徨う動きになることが予想されます。
円高・円安を方向づける材料として、
26日に予定されているイエレンFRB議長のジャクソン・ホールで講演がありますが、
「雨がふればあなたは傘を持って出かける確率が高まるでしょう」的な発言が得意な
イエレン議長の発言から
利上げの方向性を示すような材料は出てくるのは無理だと考えています。
むしろ、8 月終盤を方向感ない動きで通過、
9月初旬の雇用統計と、9月20-21日に予定される日銀の金融政策決定会合が
相場の方向性付けを行うものだと考えるのが妥当でしょう。
投資戦略としては、保持している銘柄の利益をしっかり管理すること、
9月の大量権利落ちに備えて配当利回りや株主優待で注目されていた
銘柄の多くが調整に入るので、トレンド転換を待って仕込みをする
戦略で決めています。
■各市場の動き
日経平均(円):16,545.82 +59.81 +0.36%
NYダウ(ドル):18,597.70 +23.76 +0.12%
ドル(円): 100.23-24 +0.21円安 +0.20%
ユーロ(円): 113.55-59 +0.38円安 +0.33%