2016年9月29日の東京株式市場は反発しました。
終値は228円31銭(1.39%)高の1万6693円71銭でした。
非公式的に開かれた石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を材料に、
米国の原油先物相場が上昇、資源関連株に買いが集まりました。
為替市場の円高一服、円安傾向を受けて、輸出関連株にも買いが入ることで
投資家心理が改善しました。
それでもまだ持ち合いの領域を脱してないので、
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比110ドル94セント(0.6%)高の1万8339ドル24セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比12.836ポイント(0.2%)高の5318.548で取引を終えました。
欧州の金融不安に関する不安が一服したことに加えて、
OPECの非公式会合で原油の生産量を日量3250万バレルに減産すると
決定されたことで原油先物が急伸しました。
これを受け石油関連のエクソンモービル、シェブロンだけでなく
鉱業のフリーポート・マクモランなど資源関連株にも買いが入ったことが
市場を押し上げました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場も石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を材料に上昇した
米国市場の流れを引き継ぎ、買いが先行、
141円高くスタートしました。
資源関連株として分類される商社株の上昇に加えて、
鉱業、鉄鋼、建機などにも目立つ買いが入ることで、
上昇が加速、為替市場の円安傾向も後押ししました。
上げ幅を拡大した後は、早速利益確定が出ることで
引き締まり、228円高で取引を終えました。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足はギャップ開けた後、
長い上ヒゲと、短い下ヒゲを持つ陽線を形成、
上に向かうけど、テクニカル分析上では上値が重い形になりました。
テクニカル的に良いサインは前日に一目均衡表で雲の中に沈みましたが、
本日は再び雲の上に浮上したことです。
しかし、上は25日線が意識され、高値で一時的に抜けましたが、
その後は利益確定の売りにより、終値ベースでは25日線の下で終わりました。
ここを抜けてくるかが上昇継続のポイントとなります。
その次の確認ポイントが直近の高値に当たる9/21の高値抜きです。
市場の動きとしては相変わらずの持ち合い、
3ヶ月ベースでみるとボックス圏を形成しています。
【日本市場の総合分析:投資戦略】
明日は久ぶるに週末と月末が重なる日です。
心理的には月末の成績を確定したい機関投資家の売りによって
上値が押される、下げが目立つ日になります。
本日はOPECと円安のおかげで
資源関連および輸出関連が恵まれました。
明日もこの雰囲気が持続すると、今後の展開に良いサインになりますが、
アノマリー的には厳しい環境と言えます。
夏の相場を彩る原油関連のニュースで上下触れるリクスが減ったことで、
資源関連株には見直しが入る、
また為替と外部環境の影響を受けにくい、中小型、内需関連が
引き続き注目される相場がしばらく続くでしょう。
共通項で考えると「中小型の内需」、
下げが目立っており底値打ち感が強い「資源関連」銘柄にたどり着きます。
さて、どれでしょう?
東証1部の売買代金は概算で1兆8789億円で、
2兆円を2日連続で下回っています。
売買高は17億6092万株、東証1部の値下がり銘柄数は1370、
値下がりは521、変わらずは87銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,693.71 +228.31 +1.39%
NYダウ(ドル):18,339.24 +110.94 +0.60%
ドル(円): 101.41-42 +0.66円安 +0.65%
ユーロ(円): 113.69-73 +0.93円安 +0.82%