2016年10月13日の東京株式市場は続落しました。
終値は65円76銭(0.39%)安の1万6774円24銭でした。
米国株式市場の小幅反発と円安基調を背景に買いが先行しましたが、
午前中発表されて中国関連の経済指標が悪影響を与え
下げに転じ、小幅の下げで引けました。
市場の注目を集めていた9月20・21日開催のFOMC議事録公表は
目新しさには欠ける内容で市場への影響は限定的でした。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は小幅の反発と続落、方向感のない展開になりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して、
前営業日比15ドル54セント(0.1%)高の1万8144ドル20セント、
ナスダック総合株価指数は小幅に続落して
前営業日比7.769ポイント(0.1%)安の5239.019で取引を終えました。
四半期決算を発表したアルコアの影響で大幅な下落を経験した相場に
戻りの買いを試す動きで小幅の反発になりました。
指数間の乖離からわかるように、決算発表が本格化される中、
様子見を決め込んで方向感なしに終値を挟んでの動きに終始しました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国株式市場の小幅反発と
為替市場の円安基調を背景に買いが先行、
上昇して83円高くスタートしました。
上げ幅を100円以上に広げる場面もありましたが、
11時発表の中国の貿易統計で輸出が大幅に減少したことが伝わる、
中国経済の先行きに対する懸念が浮上、投資家心理が悪化して
下げに転じました。
午前中を65円安で終えた市場は、円・ドルレートも大きな動きなしに
持ちあった結果、前日の終値を挟んでの動きを続けて、
小幅の下落で取引を終えました。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下ヒゲを持つ中陰線を形成しました。
終値で下落、形では高値と安値を切り下げる持ち合いです。
安値では25日移動平均線が意識され、支えられましたが、
横ばいだった25日線が下向きに転じ、方向感を把握するのが難しくなりました。
25日線、一目均衡表の基準線、転換線が全て重なっている
究極の持ち合い様子で、上か下、どちらに跳ねてもおかしくない形です。
横ばいだったボリンジャーバンドの向きも本日より下向きに変わったので、
下振れに備える必要はあります。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
先週末に伝えた今週の主要イベントの中で、
2番目の結果が出ました。
12日:9月20・21日開催のFOMC議事録公表
→ 年内への利上げには大筋合意できるとして、
9月の利上げは見送りということに多数決で賛成ですが、
参加者の数人が「ぎりぎりの判断だ」とみていたことが明かになり、
12月利上げ実施の方に重きがおかれました。
ただし、市場ではすでに予想済みのことだったので、
目新しい材料にはなりませんでした。
方向感のない展開でどう動くかわからないという相談が続いていますが、
先日の幸せメルマガでも伝えた通り、
動きがわからない時は動かないまで、というのも一つのいい解決策です。
今は日本の株式市場だけでなく、米国市場、
また株だけでなく、為替市場をみても膠着状態が続いているのがわかります。
世界が膠着している状態で一人で暴れても、
影響を与える可能性はほぼ全無でしょう。
しかし、レンジ相場はいずれは抜けていきます。
その時は大きく動いていくのはいつの時代でも証明されていることです。
ゆっくり構えて、動いた時にしっかりとっていく
落ち着いた姿がもとめられる時期です。
東証1部の売買代金は概算で1兆8906億円、
売買高は16億5951万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は701、
値上がりは1151、変わらずは133銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,774.24 -65.76 -0.39%
NYダウ(ドル):18,144.20 +15.54 +0.08%
ドル(円): 103.81-82 +0.29円安 +0.28%
ユーロ(円): 114.43-47 -0.02円高 -0.01%