2016年10月18日の東京株式市場は3日続伸しました。
終値は63円49銭(0.38%)高の1万6963円61銭でした。
朝方は米国市場の反落、為替市場の円高基調を反映して
売りが先行して始まりましたが、
円高基調が一服して一時104台と円が下落、
小幅ではありますが、再びプラス圏に浮上してひけました。
どこにいくかと論じる以前に大きく動く前の方向感なし相場という表現が
より適切な状況です。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落になりました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比51ドル98セント(0.3%)安の1万8086ドル40セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比14.338ポイント(0.3%)安の5199.823で取引を終えました。
欧州株が軟調な動きになったことに加えて、
原油先物市場が下落し、石油・資源関連銘柄に売りが広がったことが
市場全体を押し下げました。
ダウ工業株30種平均は1ヶ月ぶりの安値です。
前日の金融銘柄が予想を超える決算を発表したことに引き続き、
BOA(Bank Of America)なども市場予想を上回る結果を発表して
下値は限定的でした。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は為替市場で円高が進むことや、
米国市場が1ヶ月ぶりの安値を記録したことを受け
売りが先行、前日の終値より38円安くスタートしました。
しかし、大きく下値を切り下げることにはならず、
円高基調が一服することや、中国人民元の基準値が前日に比べ元高(ドル安)に
設定されることで中国通過安の懸念が後退、
プラス圏に浮上してきました。
上値を切り上げて大きく上昇する力になるような材料は足りなく、
前日の終値を挟んだ動きが続き、小幅の上昇で本日の取引を終えました。
東証1部の売買代金は概算で1兆7731億円、
2兆円を下回るのが11営業日連続、
売買高は15億3182万株、東証1部の値上がり銘柄数は1272、
値下がりは564、変わらずは149でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下に短いヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日に引き続き形でも高値と安値を切り上げる上昇になりましたが、
直近の1.5ヶ月スパーンでみると、持ち合いの範囲を飛び出すことができず、
持ち合いが煮詰まってくる様子です。
一目均衡表では本日で遅行線が26日前の株価を上回ることで
三役好転が成立しましたが、
11日連続で2兆円を割り込む薄商いでは、
この領域を抜け出すのが中々難しいです。
「底堅いけど、上昇するにも力不足」というのが
現状を表す言葉になります。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
相変わらず、 ボックス圏を上下に動く様子見相場です。
しかし、薄い商いの中でもしっかり下値は保っていることから、
材料さえ揃ってくれれば、上にいく準備はできていると判断できます。
本日から明日にかけての外部環境が重要な材料になりそうです。
米国の決算で注目されるのは、好調な結果が続く金融圏でも
注目度の高いゴールドマン・サックス、
加えて半導体大手のインテル、ジョンソン・エンド・ジョンソンです。
指標としては
今晩米国の9月消費者物価指数、
明日の午前中に予定されている中国の7-9月期GDPが注目されます。
ここで好調な結果が揃って、米国市場が堅調な動きになってくると、
節目・短期の抵抗として認識されている17,000円台を抜け出して、
上に行く動きになってくることが想定されます。
前日伝えた通り、引き続き不動産は注目され、
本日も関連銘柄に買いが集まりました。
加えて、業績の上方修正で大幅高を演出した
大東建託がリードする建設関連にも注目してみる価値はあります。
■各市場の動き
日経平均(円):16,963.61 +63.49 +0.38%
NYダウ(ドル):18,086.40 -51.98 -0.28%
ドル(円): 104.00-01 -0.15円高 -0.14%
ユーロ(円): 114.56-60 +0.25円安 +0.21%