2016年10月19日の東京株式市場は4日続伸しました。
終値は35円30銭(0.21%)高の1万6998円91銭でした。
好調な米国企業の業績発表を背景に米国市場が反発した他、
注目集めていた中国の経済指標が予想より悪化しなかったことが
支援材料として相場を牽引しました。
節目となる17,000円を高値付近で超える場面もありましたが、
これから始まる企業決算の結果を見極めたいとの動きから
積極的に上値を追う動きまでは至りませんでした。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比75ドル54セント(0.4%)高の1万8161ドル94セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比44.013ポイント(0.8%)高の5243.836で取引を終えました。
決算発表シーズンを迎え、7~9月期の決算で
市場予想を上回る企業が相次いだ結果、広く浅く買いが広がりました。
特に好調な結果が続いている金融関連で、注目を集めていた
ゴールドマン・サックスも1株利益などが市場予想を超え、
金融関連には引き続き買いが進んでいます。
高値圏でしぶとく維持しているものの、
6ヶ月スパーンでみると、高値と安値を切り下げる動きが続いていることから、
下に抜けた場合の調整局面突入は念頭に入れておく必要があります。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は為替市場で再び円高が進み、材料も不足するから
4営業日ぶりに反落した10円安でスタートしました。
安くは始まりましたが、前日の安値を挟んでの動きが続き、
プラス・マイナス交差する方向感ない展開になりました。
方向感ない中で上昇に転じるきっかけになったのは
11時に発表された中国の経済指標でした。
中国の2016年7~9月期のGDPは前年同期比6.7%増で、
微妙ではありますが、市場予想をやや上回る結果に。
直近囁かれていた中国経済に対する不透明性が和らいだことで
投資家心理が改善、小幅の上昇で本日の取引を終えました。
東証1部の売買代金は概算で1兆6631億円、
売買高は15億6110万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1197
値下がりは624、変わらずは164でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は昨日に引き続き、上下に短いヒゲを持つ陽線を形成しました。
日中は17,000円台突破することで、心理的な節目を一回抜けたという
ポジティブ材料をなげてくれました。
ここからは前回のように17,000円が抵抗になる動きにならないことが
確認ポイントになります。
また週足でみると、52週移動平均線がちょうど上値を抑える位置にあります。
高値を抜けながらこの移動平均線も超えてくれると上値が少しは軽くなって
くれることも期待できるのではないでしょうか。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
4日続伸という言葉の響きはいいですが、
そこまで力強さを感じさせないのは、10営業日以上続く低調な
商いが大きい要因となっています。
テクニカル分析であげたポイントを抜けるには、
より強力な材料による商いの上昇、投資家心理のリスクオンが必要でしょう。
夜の米国ニュースでモルガンの業績も市場予想を超えてきたということで、
金融銘柄全般には明るい兆しが刺さっています。
日本でも銀行業など、金融関連が業種別上昇率でトップ10に入るなど、
動きが活発になりつつあります。
割安に放置されている金融銘柄、及びやはり上昇が目立ち始める
小売り業関連には注目価値が大きいです。
■各市場の動き
日経平均(円):16,998.91 +35.30 +0.21
NYダウ(ドル):18,161.94 +75.54 +0.41%
ドル(円): 103.73-74 -0.25円高 -0.24%
ユーロ(円): 113.99-03 -0.55円高 -0.48%