2016年11月17日の東京株式市場はわずかに続伸しました。
終値は42銭(0.00%)高の1万7862円63銭でした。
米国市場の反落と為替市場の円安基調が一服したことで、
売りが先行して始まり、下落で終わると予想されましたが、
強いトレンドが発生している特徴を発揮しながら、
プラス圏に浮上して終わりました。
今後の投資戦略も含めて本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は8日ぶりの反落と続伸になりました。
ダウ工業株30種平均は8日ぶりに反落して、
前営業日比54ドル92セント(0.3%)安の1万8868ドル14セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比18.963ポイント(0.4%)高の5294.584で取引を終えました。
日本市場同様、短期の利益を確定して、
割安に放置された業種に資金を一時シフトする動きになりました。
トランプ政策の恩恵を期待した金融・インフラ関連は
ダウ工業株30種平均が史上最高値を4日連続で更新するのに
大きく貢献しましたが、いよいよ利益を確定する動きで下落しました。
一方、割安感の出てきたIT関連株に資金がシフトすることで
ナスダック総合指数は続伸しました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は18,000円台を達成する勢いで伸ばしてきましたが、
米国市場の一服感を受けて、利益確定の売りが先行して
スタートしました。
為替市場でも連日の円安基調が一服、
108円前半まで円高が進んだことも
輸出関連銘柄を中心に売りが進む要因になりました。
直近の動きはトレンドが強く発生した時の典型的なパターンで、
上昇する時は勢いよく、利益確定が出る時は小幅に出て、
売りが一巡すると再び買いが入る動きが続いています。
本日も大きく下値を売り込んでくる動きは見られず、
下げ幅は限定的でした。下げが一巡すると早速買いが入ることで、
引けにかけてはプラス圏に浮上して本日の取引を終えました。
東証1部の売買代金は概算で2兆4285億円、
売買高は23億7012万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1069、
値下がりは772、変わらずは144銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は空をあけて始まりましたが、戻ってきて
前日の終値付近でひける陽線を形成しました。
利益確定は出たもののまだ強い勢いがあることを表します。
ただ、ここから明確に高値を抜かずに横ばいになると
しばらく持ち合うことも考えられます。
持っている銘柄には利益確定のサインが出るのも
見え始めたので、ここからは利益確定の注文を忘れないように
しっかり管理していくことが大事です。
ボリンジャーバンドは相変わらずすべて上向き、バンド幅は拡散、
ローソクが2σを飛び出すスプラッシュ状態で、
終値ではまだ2σの外にいるのでスプラッシュ継続になりました。
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
利益確定の動きで下げることも考えられましたが、
最後になってしっかり買い支えが入ってプラス圏で終わりました。
本文の中でも説明した通り、強いトレンドがある時の動きです。
割安で放置されていた業種への物色が出ていると
解説した通り、本日はより堅調に物色が進みました。
上昇率を見ると、トランプ相場で大きく売られていた
食料品(3位)などの内需関連銘柄が占めています。
ここから予想される動きは2つ。
外部・内部ともに支援材料を持って上げてきた分、
業種別の明暗ははっきりしていた状況、
これからも環境がサポートしてくれる場合は、
割安銘柄がなくなるまで幅広く買われていきます。
または、環境に変化が現れる場合は、
利益確定をした資金を持って、元々の業種に戻る可能性もあります。
いずれにしろ、調整に入った場合
短くトレンド転換をしてきた場合は、業種の動きをチェックした上で
積極性を発揮しましょう。
■各市場の動き
日経平均(円):17,862.63 +0.42 +0.00%
NYダウ(ドル):18,868.14 -54.92 -0.29%
ドル(円): 109.21 -22-0.21円高 -0.19%
ユーロ(円): 117.12- 16-0.02円高 -0.01%