【市場総括】
2016年12月19日の東京株式市場は10日ぶりに小幅反落しました。
終値は9円55銭(0.05%)安い1万9391円60銭でした。
先週末解説した通り、連続する上昇で過熱感が意識される中、
本日は売りが先行して始まりました。
午後に入ると売りが一巡、再び押し目買いが入ることで、
下げ幅は縮小されましたが、
商いが急速に縮まると同時に、反落で終わったことから
調整入りへの兆しが出ています。
今後の投資戦略を含めて、本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は小幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、
前営業日比8ドル83セント(0.0%)安の1万9843ドル41セント、
ナスダック総合株価指数も反落して 、
前営業日比19.693ポイント(0.4%)安の5437.162で取引を終えました。
先高感の強さから買いが先行して始まり、
70ドルの上昇幅を見せる場面もありましたが、
最高値圏で維持する値動きに対する警戒感から、
後半になると利益確定の売りに押されました。
次の上昇を準備するための動きとみることができるので、
そこまで焦る必要はない動きだと想定します。
ただし、ダウの先物を取引されている方には急落による
利益の目減りに注意して頂きたいタイミングです。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は週末の米国市場が小幅の反落で
方向感のつかめない動きになったことや、
為替市場の動きも持ち合いの動きを示したことで、
売りが先行して始まりました。
下げ幅の拡大は大きくならず、リスクオンになっている
投資家の心理を反映して、午後になると次第に下げ幅を縮小させました。
先週末までの動きのパターンから考えると
午後になってマイナス分を取り戻し、プラスにまで浮上しますが、
いよいよ一服感が出てきたような動きです。
その要因については投資戦略のところで考察してみましょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆1437億円、
売買高は17億3743万株、東証1部の値下がり銘柄数は1022、
値上がりは856、変わらずは121銘柄した。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経平均の日足は、上下に短いヒゲを持つ小陽線を形成しました。
微妙な持ち合いになりそうな動きです。
10日ぶりの反落でも陽線引けで、強含みの展開なので、
悲観的になる要素は強くありません。
しかし、当面の材料出尽くしと、年末相場に入ったことで
商いは細くなるのが必至なので、
上値の重い展開になるのは容易で想像がつきます。
上値は節目の19,500が意識され、
下値では3連続空を開ける際のスタート時点になる
19,040円付近が意識されると分析できます。
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日本市場は弱い動きになりそうですが、
下値では支えられる動きが続いています。
個別の銘柄が物色されると伝えた先週の解説のように
今回の上昇トレンドの中で上げを主導してきた銀行業などには
売りが広がる中でも一部銘柄は以前強い動きが残っています。
一方、先週物色されては売られ、また物色されるなどの
動きを続けている食料品、小売など内需型の銘柄には
本日も物色が向かいました。
基本的なスタンスは変わりがなく、個別銘柄を物色すると同時に
新たに仕掛けても強い動きになる期間は短くなっているので、
保持している銘柄の利益確保を優先していきたいところです。
先週戦略銘柄で紹介した電気・機械業種にも
早くも利益確定の動きが出ているので、取り逃がしの内容に
しっかり設定して利益を確保するようにしてください。
【各市場の動き】
日経平均(円):19,391.60 -9.55 -0.05%
NYダウ(ドル):19,843.41 -8.83 -0.04%
ドル(円): 117.29-30 -0.91円高 -0.76%
ユーロ(円): 122.40-44 -1.12円高 -0.90%