2018年5月7日の東京株式市場は小幅に続落しました。
終値は前営業日比5円62銭(0.03%)安の2万2467円16銭でした。
米国市場はアップルの好業績と利上げフェーズの緩和観測で上昇、
米国長期金利の上昇一服を受けた為替市場は円安が一服することで
輸出関連銘柄を中心に売りが広がりました。
内需に資金がシフトしたことで下げ渋りましたが、
今週も堅調な動きは期待できそうです。
投資戦略を含め、本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は連休の間に回復する動きをみせました。
ダウ工業株30種平均は上昇して
前営業日比332ドル36セント(1.4%)高の2万4262ドル51セント、
ナスダック総合株価指数も上昇して
前営業日比121.467ポイント(1.7%)高の7209.618で取引を終えました。
雇用統計は市場予想に届かない結果で終わりましたが、
FRBの利上げフェーズが緩むとの観測で
買い安心感が広がりました。
また、予想を超える新型iPhoneの売れ行きと
サービス部門の業績が貢献したと伝わったアップルが
大きく上昇、市場は盛り上がりをみせました。
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【日本市場の動向】
日本市場は朝方売りが強くなってから、
下げ渋り、前日の終値付近まで戻る方向感のない動きになりました。
利上げのフェーズが緩むとの観測で
上昇した米国市場の影響よりは、
日米金利差の縮小による為替市場の影響で
下げを強める場面がありました。
米国長期金利の上昇一服を受け、
為替市場が109円台から108円台まで円高に振れると
輸出関連銘柄を中心に売りが広がりましたが、
電力などの内需関連に資金がシフト、買いが入ることで、
市場は下げ幅を縮小させながら引けました。
その他製品、石油・石炭製品、陸運が上昇率トップを記録、
ゴム製品、保険業、自動車セクターが
厳しい動きになりました。
日経の日足は長い下ひげつきの短陰線を形成しました。
実体は前日より小さくなり、ヒゲが長いので、
下げの圧力は弱まったと考えることができます。
安値付近では一目均衡表の転換線が意識され、
ボリンジャーバンドの+1σも重なっていることから
下げ止まりました。
この下値支持線も下に抜けると今度は雲抜きした
下雲の上辺(先行スパン2)が待っています。
ここで支えられて、反発してくれるかを今週かけて確認していきます。
様子見ムードがまだ強く、盛り上げるに欠ける中、
商いは凹み、東証1部の売買代金は2兆3643億円、
売買高は14億7596万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は771、
値上がりは1212、変わらずは100銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末は「材料出尽くし感のある米国市場に対して、
来週は日本株への注目が高まり、買われやすくなることが予想されます。」
書きましたが、4日の状況をみると、上下する要因が拮抗していました。
アップルの大幅高が貢献するなら、関連銘柄へ恩恵が広がり、
市場は強い動きになる、
一方、雇用統計の市場予想に届かない結果を
受けて株式市場は上昇したものの、為替市場では円安の加速が見られない。
どちらが勝つか、蓋を開けてみると、
精密機器セクターが下落率1位になるほどの
為替を大事にしていることがわかりました。
それでも損失につながらず、利益を確保できたのは、
「一回利益確定ができましたが、内需系には引き続き注目、
不動産に関しても本日は利益確定に押されましたが、
売るものが焼尽され、再び買いが入るトレンド転換の際は
より多くの資金が入ると予想されるので、
タイミングを計ってもう一度入って行きましょう。」という観測が
その通りになったことに起因します。
内需がしっかり買われる中、
不動産も上昇率5位に入る好成績です。
決算発表では最高益が予想される住友不動産などに
期待を織り込んだ上昇が見られるので、
発表結果によっては材料出尽くしでむしろ下げることもあり得ますので、
保持している方はご注意ください。
経済指標の中で気になるデータがあり、
個人的には懸念材料として分析を始めましたが、
まだ分析が完了してないので、
今週中には特集で解説するようにします。
とりあえず言えることは新興国(東南アジア、ブラジルなど)の依存度が
高い銘柄は当分、投資に慎重になってくださいとのことです。
今週もよろしくお願いします!
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,467.16 -5.62(-0.03%)
NYダウ(休場)
24,262.51 +332.36(1.38%)
ドル・円
109.36 – 109.37 -0.42(-0.38%)
ユーロ・円
130.14 – 130.18 -1.79(-1.35%)