2018年10月30日の東京株式市場は4営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比307円49銭(1.45%)高の2万1457円29銭でした。
米国市場の大幅な下落を受けて売りが先行してスタートしましたが、
外部環境の支えがあって幅のある上昇を見せました。
厳しく売り込まれた主力銘柄に買いが戻る気配があるので、
慎重に買い目線を取り入れるとともに、空売り銘柄は
利益確定の注文を必ず入れておくようにしましょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に続落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に続落して
前営業日比245ドル39セント(1.0%)安の2万4442ドル92セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に続落して
前営業日比116.921ポイント(1.6%)安の7050.292で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は7月上旬以来の安値、
ナスダック総合株価指数は4月以来の安値を記録しました。
再燃する貿易摩擦関連のリスクが意識されました。
米国の追加関税の可能性を示唆し、
中国関連銘柄として分類される銘柄に大きく売りが出ました。
特にボーイングは同社製の旅客機が
インドネシアで墜落したことを受け、6%あまり下げて
ダウ平均全体を圧迫しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が下落したことを受け、
売りが先行してスタートしました。
売りが広がる場面は見られず、早速節目を拾う買いに転じました。
大きな下落からくる自律反発の性格もありますが、
上海などアジア市場が堅調な動きになったこと、
為替市場で円安が進むなど
外部環境の改善も加わると、上昇幅を400円台に広げる場面もありました。
まだ積極的な買いを入れる強気心理には至らず
引けにかけては上昇幅を縮小させ、
307円高で本日の取引を終えました。
前日の引き続きその他金融業が強い動きで
厳しい動きkになっていた電気機器、精密機器は短期的に巻き返しました。
一方、鉱業、電気・ガス業、陸運業などの
ディフェンシブ系が下落率上位を占めました。
日経の日足は上ひげを持つ陽線を形成しました。
前日の高値を切り上げ、安値は切り下げたので、
形では持ち合いになりました。
過熱感を示すオシレーター指標が下げ止まりのサインを出していましたが、
今は下げ止まりで、反転は明日になって
本日の高値を超えてくることで確認できます。
高値で21,500円を超えて、
抵抗として認識される線を早く突破するかと思うと
終値ではやはり割り込んで終わりました。
明日抜けることで次は21,850円付近を目指すことになります。
商いは4兆円を超える大商いで
東証1部の売買代金は4兆406億円、
売買高は22億790万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数1840、
値下がりは239、変わらずは31銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
4日ぶりの大型反発です。
前日の解説では最後に
「それから考えると大型の日経225は下げ幅が限定的になったので、
下げ止まりの気配も出しています。」と書きましたが、
下げ止まりと同時にトレンドを短期的な戻りにするサインも出ました。
米国市場の続落を受けて売りが先行しましたが、
それを打ち消して、幅のある反発になったことはいいですが、
ここから反転して下げると、下げが加速する恐れもあるので
注意が必要です。
本日の上昇になった要因は典型的な外部環境の改善で、
昼間に上海株上昇を確認→為替市場の円安を確認→
昼休み中に先物への買いが進む→現物株への買いとつながりました。
また、前日は「短期的な戻りになる時はしっかりした業績を発表した
大型が好かれるので、今のうちに物色して
注目しておくようにするのもいい戦略です。」のように解説しましたが、
それを示したのがファナックで、
業績の下方修正を発表したにも関わらずの結果なので、
なおさら心強いと言えます。
戦略は同じ目線で選別することとします。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,457.29 +307.49(1.45%)
NYダウ(ドル)
24,442.92 -245.39(-0.99%)
ドル・円
112.64 – 112.65 +0.72(0.64%)
ユーロ・円
128.20 – 128.24 +0.52(0.40%)