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2020年3月13日の日経概況

2020年3月13日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比1128円58銭(6.08%)安の1万7431円05銭でした。
週間の下落幅は3318円70銭(15.99%)に達し、
週間の下げ幅としては過去最大を記録しました。
米国市場が入国制限の演説を材料に2,000ドルを超え、大きく下落、
欧州の株安も加わり、世界の市場が総崩れの様子をみせました。
景気への影響は長期化するとの見方が多くなっているので、
心理的に回復するのは時間がかかるでしょう。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】

米国市場は大幅に続落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に続落して、
前営業日比2352ドル60セント(10.0%)安の2万1200ドル62セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に続落して
前営業日比750.249ポイント(9.4%)安の7201.802で取引を終えました。

下げ幅は過去最大を記録した9日の2013ドルを上回り、
最高記録を更新しました。
9日に発動したサーキットブレーカーが
再び発動して、全ての株式売買が一時中断される混乱ぶりでした。

トランプ氏が演説で英国を除く欧州からの渡航を
30日間禁止する対策を打ったことで
景気への悪影響に関する懸念を増幅させました。

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【日本市場の動向】

日本市場は前日の米国市場が2,300ドルを超える
大幅な下落になったことや、欧米市場も大きく下げ、
世界の市場が総崩れしたことを受け、大きく売りが先行してスタート。

トランプ氏が欧州に対し入国禁止を発動するなど
世界で移動の制限が広がり、
経済への深刻な影響が懸念されました。

下げ幅が広がるところでは押し目を拾う買いが入り、
下げ幅を400円前後まで縮小させる流れも見られましたが、
1,000円を超える下げ幅は回避できず
今週の取引を終えました。

日経の日足は長い下ヒゲを持つ中陽線を形成しました。
18,000円を大きく割り込んでスタート、
下げ幅を拡大、16,690円台に突入する場面もありましたが、
引けにかけては下げ幅を縮小させました。

形だけでは下げ止まりのようですが、
週末の本日は引け前に空売りの買い戻しが
大きく膨らむことを考えると、

純粋に下値からの押し目買いだけで
戻してと考えにくいことです。
テクニカル・ファンダメンタルズともに
崩壊している現在は、(米国のような)メジャーな市場の一角が
下げ止まりを見せることが大事です。

週末の米国市場の動向を注視しながらも、
買いはまだ行うタイミングではありません。

本日の商いは2018年2月以来の多さを記録しました。
東証1部の売買代金は概算で4兆8923億円。
売買高は34億5938万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は2099、
値上がりは64、変わらずは3銘柄でした。
全体の約97%が下落する全面安の様子でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

歴史的な1週間が終わり、史上最大の週間下げ幅を記録しました。
来週の東京市場も上下激しく変動する
不安定な動きは継続すると予想します。

要因1. 新型コロナウイルスの終息が見えてこない
これは誰もが認識していることで、
製薬各社が開発競争に入っている新薬も
まだ有効なものが正式に承認されているものはありません。

要因2. 日米の金融政策関連イベント
最大の注目イベントは17~18日米国のFOM、
18~19日予定の日銀金融政策決定会合、
FRBがFOMCを待たずに緊急利下げを発表する
異例の措置をとるほど事態は深刻に受け止めている姿をアピールしましたが、
市場はむしろ下げで反応した経緯があります。
日米両国でさらなる金融緩和が発表されることで
市場への支援となり得ますが、
期待したほどの内容ではない場合、市場の反応は限られ、
中身によってはネガティブに反応してしまうほど市場の心理は冷え込んでいます。

いつも波風を立てない発表を続けてきた日銀も
今回のみはそのような立ち振る舞いは許されず、
誠意を見せる政策の発表が期待されます。

マイナス金利の深掘りも想定されるシナリオの一つだということは
伝えてきましたが、実際に現れた場合は銀行系への影響が
大きくなるので、「押し目買い」などは考えない方がよいでしょう。

空売りの保持は続いていますが、半分くらいのポジションは
来週あけで利益を確定してもいいタイミングです。

【過去最大の下げ週間を終えながら】

新型コロナはいつ頃終息するでしょうか?
市場はいつになったら下げ止まりますか?
このまま株式市場は崩壊するのでしょうか?、などなど

パニックのこの1週間で寄せられた質問です。
いずれも答えは「知りません」です。
私が得意としているのは、市場の行方や
専門でもない伝染病の終息を占うことではなく、
市場が動く方向に自分が決めたルール通りに動くことです。

それだけ?と思うかもしれませんが、
ルール通りに動いた受講生のほとんどは
大きな利益を上げることができたとの報告を頂戴しています。

ルール通りにロスカットラインを守り、
週初に損失を限定して手放した場合、
損失を確定する過程はつらいことでしたが、
今は胸を撫で下ろしているところでしょう。

市場の先行きを占おうと無駄な努力をすることはやめて、
「下げが深まるので買いは控える」、
「空売りで保持しているポジションは利益を伸ばす」という
ここまでの線略、単純なルールに従ってください。

少なくとも3番目の質問に対する答えはわかっています。
「我々が生きている限り市場は続く」

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【各市場の動き】
日経平均(円)
17,431.05 -1,128.58(-6.08%)
ドル・円
106.47 – 106.48 +2.81(2.71%)
ユーロ・円
118.70 – 118.74 +1.45(1.23%)
ユーロ・ドル
1.1149 – 1.1152 -0.0162(-1.43%)
NYダウ工業株30種(ドル)
21,200.62 -2,352.60(-9.98%)
S&P500種
2,480.64 -260.74(-9.51%)
ナスダック
7,201.802 -750.249(-9.43%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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http://www.tbladvisory.com/topics/

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