2019年8月27日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比195円04銭(0.96%)高の2万0456円08銭でした。
貿易協議の再開意向を示したトランプ氏の発言と
自律反発も加わり、米国市場の心理が改善、幅のある反発をしました。
日本市場はその流れを引き継ぎ、買いが先行してスタートしましたが、
円高傾向と貿易摩擦関連で引き続き波乱材料がでるとの見方で上値が
抑えられながら取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比269ドル93セント(1.05%)高い2万5898ドル83セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比101.969ポイント(1.3%)高の7853.735で取引を終えました。
貿易摩擦関連で好材料が出たことで
市場の不安が和らいだことが上昇の要因になりました。
前日は623ドル下げ、自律反発の買いが入りやすいという要因も加わり、
朝方の上昇幅は312ドルまで広がる場面がありました。
トランプ氏がG7で「中国との交渉を再開する。」との
趣旨で発言しましたが、貿易摩擦の根本的な解決にはならず
引けにかけては上昇幅を縮小しながら引けました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の上昇した流れを引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
トランプ氏が貿易協議を再開するとの
発言が市場心理を改善させた上に、
上海などアジア市場が
堅調な動きになることが確認されると
上昇幅を拡大しました。
高値で節目の20,500円を上回った後は
米国市場の長期金利上昇による円買い、ドル売りが進み、
貿易摩擦に関してはまだ不安が残っていることから
上昇幅を縮小させて、始値を割り込んで取引を終えました。
商いは10営業日連続で2兆円を下回りました。
東証1部の売買代金は概算で1兆7695億円、
売買高は10億4296万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1480、
値下がりは556、変わらずは114でした。
日経の日足は長い上ひげと
細い実体を持つ陰線を形成しました。
前日の終値から上離れしてスタート、
上向きのギャップを形成、
直近作られていた三角持ち合いの中に戻って行きました。
8/6からは短い時間でトリプルボトムを形成、
8/26の安値で下値が守られていることは確認できましたが、
上向いたとはとても言えず、
乱高下の中で、もう一つの乱高下を加えたことになります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「本日の大型下落を受けて、明日は自律反発も見られるので
思い切って短期で利益確定するか、乱高下が続く間はじっくり待つか
選択が必要です。」と解説、その通りの動きになりました。
大幅な下落があって、本日は半値戻し、
底値が固いと判断することができますが、
米国の動きに比べるとまだ相対的に弱いと言えるレベルです。
本日の日経の市場データで気になるのは
日経平均の純資産倍率(PBR)で
1倍割れ寸前の1.01倍まで進んでいます。
PBRが最も低かったのは2009年3月12日の0.81、
直近は1倍割れ前後でボトムを形成しています。
2018年12月25日が0.99、8月15日が1.01、
その後は短期的にみても上昇に転じています。
底は遠くないと判断しますが、
乱高下が終わる気配のない底なので、
喜んでポジションを取る場面ではありません。
一時的に反発した景気敏感株には
十分注意する必要があります。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,456.08 +195.04(0.96%)
ドル・円
105.78 – 105.79 +0.05(0.04%)
ユーロ・円
117.50 – 117.54 -0.08(-0.06%)
ユーロ・ドル
1.1107 – 1.1110 -0.0013(-0.11%)
NYダウ工業株30種(ドル)
25,898.83 +269.93(1.05%)
S&P500種
2,878.38 +31.27(1.09%)
ナスダック
7,853.735 +101.969(1.31%)
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