ホーム » 配信情報トップ » 投資 » 2019年8月26日の日経概況

2019年8月26日の日経概況

2019年8月26日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は前営業日比449円87銭(2.17%)安の2万0261円04銭でした。
追加関税第4弾に対する中国側の報復措置が発表され、
トランプ氏がそれに対する対応策をツイットするなどの
悪材料が勢ぞろい、米国市場が大きく下落しました。
日本市場は米国市場の流れに円高が為替市場で進むことにより
大幅に下落、33業種すべて下落する全面安になりました。
本日も最後までしっかりお読みください。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【米国市場の動向】

米国市場は大きく下落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに大幅に下落して、
前営業日比623ドル34セント(2.4%)安の2万5628ドル90セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に下落して
前営業日比239.622ポイント(3.0%)安の7751.766で取引を終えました。

朝方、中国の方から第4弾追加関税に対して
報復措置を発表、売りが先行する中、
トランプ氏が負けずに対抗措置を講じるとのツイッターを投稿、
市場の心理は冷えこみました。

ジャクソンホール会議で追加利下げを示唆する発言が出たことで
市場は一時、落ち着く場面がありましたが、
貿易摩擦の深化を懸念した週末のポジション整理も出て
引けにかけて下げ幅を拡大させました。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の動向】

日本市場は外部要因によって大きく揺れました。
中国の報復措置に対して、対応作をすぐさま打ち出した
トランプ氏のツイッターなど、
リスクの高まりを受けて、為替市場では円買いが急速に進みました。

104円台まで進んだ円高傾向は市場をさらに押し下げ、
500円を超える下げ幅は20,000円の節目までを
脅かすように見えました。

円高が一服して105円に戻ると下げ幅は縮小されましたが、
400円台の下落は避けられず、大幅下落で取引を終えました。
33すべての業種が下落する中、不動産、食料品、建設、小売などの
内需系が比較的に防御、
海運、鉄鋼、精密機器、電気機器などの景気敏感銘柄には
一層厳しい売りが広がりました。

商いは8営業日連続で2兆円を下回りましたが、
2兆円に迫るところまで増えました。
東証1部の売買代金は概算で1兆9844億円、
売買高は11億4028万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1979、
値上がりは138、変わらずは33銘柄でした。
値下がり銘柄数が全体の約9割を占める全面安の展開でした。

日経の日足は下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から下離れしてスタート、
そのまま下落する陰線のギャップを形成、
直近作られていた三角持ち合いを下に抜けました。

ギャップを形成しましたが、下ヒゲつきなので、
下げ止まりの様子は見せました。
ただし、8/15の安値を本日の安値で割り込んだので、
心理は悪化する位置に来ています。

明日以降は8/6の安値を割り込むか、そこも過ぎると
20,000円を巡っての攻防になりそうです。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

先週末のテクニカル分析では
「上辺が右肩下がりの三角保ち合いを形成、
このまま下に抜け安やすい形で実際に割り込むと下げが加速する形になっています。

しかし、直近の動きでは下値が堅いことが確認されているので、
次の下げでも8/6,8/15の安値が守られるなら、上を抜きに行きます。」と書いていますが、
ネガティブの方向に想定していたことが
ことごとく顕在化してしまったようです。

8/15の安値は守られなかったので、次の注目ポイントは
8/6の安値、そして20,000円です。
20,000円は国内材料だけで守ることは厳しく、
円高が一服するかにかかっています。

買いは新たなポジションを作ることに慎重になる必要があります。
空売りのポジションは本日より利益が増えていると思いますが、
本日の大型下落を受けて、明日は自律反発も見られるので
思い切って短期で利益確定するか、乱高下が続く間はじっくり待つか
選択が必要です。

*************
先週は日本の金融緩和に限界があり、
現在の状況を含め、今後は円高がリスク要因であると
1週間をかけて解説しました。

日経に似ている記事が本日のっているので
参考としてリンクを共有します。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48988440W9A820C1EE8000/

“ただ1ドル=104円超の円高が定着すれば、
FRBより有効な治療法(追加緩和策)が少ないとみられている
日銀の試練は深まることになる。”と締めくくられていることは
やはり気になることです。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【各市場の動き】
日経平均(円)
20,261.04 -449.87(-2.17%)
ドル・円
105.26 – 105.27 -1.38(-1.29%)
ユーロ・円
117.37 – 117.41 -0.67(-0.56%)
ユーロ・ドル
1.1151 – 1.1154 +0.0082(0.74%)
NYダウ工業株30種(ドル)
25,628.90 -623.34(-2.37%)
S&P500種
2,847.11 -75.84(-2.59%)
ナスダック
7,751.766 -239.622(-2.99%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

お買い物カゴ