2021年10月25日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比204円44銭(0.71%)安の2万8600円41銭でした。
週末の米国市場はまちまちの展開が続きましたが、
日本はナスダック市場の下落を受けて、ハイテク関連が売られました。
自民党候補が敗北した補選の結果は政局への不安を深めて下げ幅を300円以上に
拡大させましたが、押し目買いで縮小して終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【米国市場の動向】
週末金曜日の米国市場は反発と反落でまたまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比73ドル94セント(0.2%)高の3万5677ドル02セント、
ナスダック総合株価指数は反落して、
前日比125.500ポイント(0.8%)安の1万5090.200で取引を終えました。
日本市場を支えた材料が米国にも影響しました。
中国恒大集団が米ドル債の利払いを21日に
送金したとの報道がデフォルトの懸念をやわらげ、
投資家心理が改善しました。
スナップが市場予想に届かない
決算を発表して30%近い下げを記録、
ナスダック市場はフェイスブックなど
IT大手がつれ安することで下げました。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の動向】
日本市場は米国市場でナスダック市場が下落、
SOX 指数が下げるなどの材料を受け、
ハイテク関連に売りが出ることで下げスタートとなりました。
24日投開票の静岡選挙区の補欠選挙で
自民党が敗北したことは国内の政局不安定懸念を深め
下げ幅を300円以上に伸ばす場面もありました。
節目の28500円に近づくと
押し目買いが入って下げ幅を縮小させて取引を終えました。
鉄鋼、鉱業、海運などの景気敏感領域がかわれ、
内需系の一角である倉庫も物色されました。
ゴム製品、食料品、情報・通信業は軟調な動きで、
保険、証券など、金融関係が先週末に続き、売られました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
高値と安値を切り下げて
形でも下げ、実体は75日移動平均線に
またがっています。
節目となる移動平均線もヒゲて割りましたが、
支えとして意識されて戻して終わりました。
ここから切り返すとまだ支えられる余地が残っています。
東証1部の売買代金は概算で2兆2792億円、
売買高は10億4576万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1326、
値上がりは736、変わらずは122銘柄でした。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
決算相場がスタートしました。
ナスダック市場の下落を受けて
ハイテク関連が売られるのは
予想できたとしても、
想定以上の下げ幅で、首をかしげることもあったはずです。
外国人が見ている政権の安定というのは
大きく作用するもので、
岸田総理が現地入りまでしたにもかかわらず
静岡の補選で自民党候補が敗北したのは
かなりインパクトのある材料でした。
しかし、陽線で戻り、75日移動平均線に
またがって耐えているのを見ると
中・長期的なトレンドに乗って売られたというよりは、
短期的な視点で消耗的な売り・買いが
入っていると推測されます 。
決算が本格化する中、
明日は最初の山場を迎えます。
日本では日本電産、米国ではグーグルのアルファベット、マイクロソフトなど
GAFAMの主要銘柄2社が決算を発表します。
週末の選挙まで不安定な動きは続きますが、
決算の結果がある程度そろい、
政治的なイベントが一段終わる来週以降は
方向性がでますので
今週は物色に専念するか、
短期トレードに徹するのが得策でしょう。
短期のリバウンドを狙うなら、
小売業、ゴム、食料品の押しが大きかったので、
ねらい目です。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【各市場の動き】
日経平均(円)
28,600.41 -204.44(-0.71%)
ドル・円
113.64 – 113.66 -0.24(-0.21%)
ユーロ・円
132.08 – 132.09 -0.49(-0.36%)
ユーロ・ドル
1.1621 – 1.1623 -0.0020(-0.17%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,677.02 +73.94(0.20%)
S&P500種
4,544.90 -4.88(-0.10%)
ナスダック
15,090.200 -125.500(-0.82%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。
http://www.tbladvisory.com/topics/