【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
|| 週末の間、市場は激変
債務上限問題の結論を待っていたので、今週は短めに解説することにしましょう。まず、気になる「週末の間の出来事」とは?
まず、日経平均先物が夜間取引で540円の上昇、31,500円に到達しました。まさかというレベルでしたが、ついに到達しました。
次の大きなニュースは市場の懸念材料だった米国の債務上限問題が合意にいたったということです。これは間違いなくドルが買われ、株が買われる展開となる材料でしょう。夜間に31,500円を突破したからといって上げ過ぎなどということにはならず、市場はさらなる上昇も考えられます。
||月曜の休場が錯乱要因となるか?
ここで素直に反応していいのかどうか、日本市場を迷わせる要因は米国市場が戦没者追悼記念日で休場であること。イギリスもスプリング・バンク・ホリデーという名前で休場なので、債務上限問題を真っ先に反映する主要市場は日本市場です
米国の反応も気になるといって買い控える動きを予想する向きもあり得ますが、米国市場が休場でも外国人が日本市場に資金を向けることは十分考えられ、実際に投資主体別売買動向では外国人が驚異的な8週連続の買い越し。今週も買い越しで向かってくる可能性は高いでしょう。
|| 円安加速、株高加速を想定
まとめて考えると、140円台に乗せたドル・円レートはさらに円安が進む可能性があるので、ドル売りポジションを保持している場合は注意が必要です。同様に株式市場にも買いの流れが強くなり、ダブルインバース、先物売りなどのショートポジションを保持している場合はさらに踏み上げられる可能性があります。
株式の空売りを保持している場合でも、同様のことが考えられるので、次のピークアウトがくるまで空売り、ショートから撤退して資金を温存するようにしてください。
株式市場では、半導体を始め、一部の値嵩株が指数を釣り上げる印象が強かった金曜の相場でしたが、景気敏感業種、バリュー株に資金がシフトし始め、強い循環物色が進む可能性があります。今のうちに注目しておきましょう。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 30,916.31 | +115.18(0.37%) |
TOPIX | 2,145.84 | -0.31(-0.01%) |
日経平均先物夜間取引 大取,23/06月 | 31,500 | +540(1.74%) |
為替
ドル・円 ※ | 140.61 – 140.63 | +1.22(0.87%) |
ユーロ・円 ※ | 150.83 – 150.88 | +1.39(0.93%) |
ユーロ・ドル ※ | 1.0725 – 1.0729 | +0.0004(0.03%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) ※ | 33,093.34 | +328.69(1.00%) |
S&P500種 | 4,205.45 | +54.17(1.30%) |
ナスダック | 12,975.688 | +277.594(2.18%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 3.804 | -0.018 |