【市場総括】
2023年6月6日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比289円35銭(0.90%)高の3万2506円78銭。米国市場が反落したことに加えて、今年最大の上昇幅を記録して利益確定の売りが先行、280円を超える下げ幅を記録する場面がありました。下がってくるとすかさず先物買いが入って上昇に転じました。上昇に転じてからは売り方の買い戻しも出たことで上昇が瞬間的に加速、上昇幅を引き上げる場面もありました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。ダウ工業株30種平均は反落して、前営業日比199ドル90セント(0.6%)安の3万3562ドル86セント、ナスダック総合株価指数は反落して、前週末比11.337ポイント(0.1%)安の1万3229.429、S&P500指数も-8.58(-0.20%)の4,273.79でひけました。
先週末、今年最大の上げ幅を記録した後、利益を確定する動きが優勢でした。ISM指数の結果が市場予想を下回り、景気の悪化を示したことも相場の重荷となりました。
WWDCで新製品を発表したアップルは上昇してスタートしましたが、次第に売られて、下落して終わりました。エヌビディアも下落して、時価総額の大きい銘柄が下落したことはナスダック相場を押し下げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が反落したことに加えて、今年最大の上昇幅を記録して利益確定の売りが先行、280円を超える下げ幅を記録する場面がありました。下がってくるとすかさず先物買いが入って上昇に転じました。
上昇に転じてからは売り方の買い戻しも出たことで上昇が瞬間的に加速、上昇幅を引き上げる場面もありました。連日で33年ぶりの高値を更新する大きい動きでした。
景気敏感業種の一部が利益確定に押されました。銀行業、海運業、精密機器、ガラス、金属製品の5業種のみが下落、その下落率は0.3%以内。上昇が目立ったのは、景気敏感と内需のバランスが取れて、卸売業、鉱業、鉄鋼、機械などが上昇して、建設、医薬品、食料品などの内需系も幅のある上昇を記録しました。
【日本市場のテクニカル分析】
日経の日足は短い上下髭を持つ陽線を形成しました。前日の終値に下からスタートしましたが、高値を超えて、形でも高値と安値を切り上げて、上昇となりました。
移動平均線乖離率(25日)は2022年3月24,25日に記録した高値以来の高値を記録、大きく上昇トレンドが進み、過熱している様子が伺えます。まともな押し目も作らず、短期間での上昇であり、いつどこで反転するかは全く予想がつきません。
東証プライムの売買代金は3兆4501億円、売買高は12億7105万株。東証プライムの値上がり銘柄数は933、値下がりは829銘柄、変わらずは72銘柄でした。
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【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
連日で500円台を押し上げる相場をみることになるとは誰が想像したのでしょう。30,000円を超えたと騒いだのが最近なのに、31,000円を軽く突破してから、31,500に到達すると次の節目に到達する時間はさらに早くなっています。
先週末の夜間取引で先物が32,000円を到達、月曜日は実際の日経平均が通過して、本日で32,500円に乗せてきました。SQに向かって荒い値動きが始まるのが明日からの普通の動きですが、
米国市場も年初来高値を更新しており、上昇が加速する様子なので、米国株が反発して一定の上昇幅をみせると、アットいう間に33,000円到達も難しくはないでしょう。
5月の上昇が2031円、6月に入ってここまでですでに1618円、合計で3649円、前代未聞というのはまさしくこのことでしょう。
ただし、全体物色から大型中心に物色の目が向かったのは次の循環が始まったとのサインにもなり得るので、一回の押し目作りはあり得ると思った方がいいでしょう。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 32,506.78 | +289.35(0.90%) |
TOPIX | 2,236.28 | +16.49(0.74%) |
為替
ドル・円 | 139.64 – 139.66 | -0.76(-0.54%) |
ユーロ・円 | 149.11 – 149.12 | -0.97(-0.64%) |
ユーロ・ドル | 1.0676 – 1.0678 | -0.0013(-0.12%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 33,562.86 | -199.90(-0.59%) |
S&P500種 | 4,273.79 | -8.58(-0.20%) |
ナスダック | 13,229.429 | -11.337(-0.08%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 3.698 | +0.102 |