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2023年 8月21日の日経概況

【市場総括】

2023年8月21日の東京株式市場は反発しました。終値は前営業日比114円88銭(0.37%)高の3万1565円64銭。

朝方は買いが先行してスタート、先週末までの大幅な下落で自律反発を狙う買いも加わり、上げ幅は300円を超えるところも。中国の景気懸念は根強く、アジア市場が軟調に推移することを受けて上昇幅をすべて返上、マイナスに突入する場面もあるなど、1日中変化に富んだ相場となりました。

本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

先週末の米国市場は反発と続落でまちまちな動きとなりました。ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して、前営業日比25ドル83セント(0.1%)高の3万4500ドル66セント、ナスダック総合株価指数は4営業日続落して、前営業日比26.156ポイント(0.2%)安の1万3290.776、S&P500種株価指数も続落して前日比-0.65(-0.01%)の4,369.71で取引を終えました。

開始直後は売りが先行して、短い時間で200ドル以上を下げる場面がありました。中国恒大集団が連邦破産法第15条の適用を申請したことが中国経済への懸念を深めて、投資家心理が悪化しました。

前日の日本市場などは落ち着いた様子で終わり、割安感が出てきた銘柄への買いも入って、下げ幅を縮小しました。ダウは反発して終わったものの、長期金利の上昇でハイテク関連が売られ、ナスダック指数は続落して終わりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は変動性の高い動きとなりました。朝方は買いが先行してスタート、先週末までの大幅な下落で自律反発を狙う買いも加わり、上げ幅は300円を超えるところまで進みました。

中国の景気懸念は根強く、アジア市場が軟調に推移することを受けて上昇幅をすべて返上、マイナスに突入する場面もある、1日中変化に富んだ相場となりました。TOPIXも4営業日ぶりに反発、4.20ポイント(0.19%)高の2241.49で取引を終えました。

業種別の動きは33業種中、25業種が上昇、8業種が下落しました。下げが目立ったのは金融関連で保険料が下落率1位、銀行業が5位につけました。 その他機械、非鉄金属、電気機器等の景気敏感業種が下げました。

内需系が上昇して電気・ガス業が上昇率1位、不動産業、小売業、倉庫等の上昇が目立ちました。その他精密機器、鉄鋼、サービス業も上げ、金融関連では証券のみが上昇しました。


【日本市場のテクニカル分析】

日経の日足は上髭の長い短陽線を形成しました。 小幅ではありますが前日の高値を切り上げて安値も切り上げました。形でも上昇と言えますが、流れとしては下げ止まって持ち合いに入ったと解釈するのが妥当でしょう。先週までの下げで一目均衡表の先行スパン2まで近づき、雲の下抜けが予想されるところまで来ましたが、ここで跳ね返ると支えられたことになります。

勢いよく伸びていた上値が跳ね返されたのは、5日移動平均線、その上は基準線、転換線、さらにその上は先行スパン1がありますので、

ここから力強く切り返して上昇トレンドに戻るのは期待しにくい形に入りました。 ただし、本日の高値を切り上げて上昇すると数日間は戻りを試す動きに入るでしょう

東証プライムの売買代金は2兆5854億円、売買高は11億68万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1177銘柄、値下がりは587銘柄、変わらずは70銘柄でした。


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【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】

週末の投資戦略では、「週前半は先週の売られ過ぎから自律反発を狙う買いが入ることで、戻りを試す動きも見られるが、25日に向けて徐々に力を落としていくことでしょう。」と展望しました。

週の初日、予想通りの動きで自律反発狙いの買いが目立ちましたが、意外と300円を超える本格的な反発に進んで、一瞬戻りが強まるかと予想させられました。

一方、下げに転じる場面もあるなど方向感には欠ける展開で、テクニカル分析で述べたように上昇して嬉しい、というよりは下げ止まった方に意味が強い1日となりました。

本日の動きで注目したいのが2つ。まず、マザーズ指数が2.8%高で下値模索が続いていた動きを断ち切るか。グロース部門であるが故に米国の長期金利の影響を強く受けるので、今夜以降長期金利の上昇が一服するかが鍵を握ります。

そして気になるポイント2は、投資主体別売買動向。6月4週目から買い越しに転じた外国人買いが8月1週目から先週にかけて9.5倍増えたことです。増えたとはいえ、3月から6月まで続いた買い越し期間の商いと比較すると、目立つような量ではありませんが、

7週連続で買い越しを記録していることも加えて考えると、外国人の買いが少しづつ戻るという兆しとして捉えていいのではないでしょうか。切り替えしていく際は抵抗になるポイントが多く存在しているので、神経質な動きがしばらく続きそうです。

前日伝えた通り、どんと構えて、焦る(あせる)、慌てる(あわてる)、当てずっぽう(あてずっぽう)は厳禁です。短期の戻りで注目されるのは直近の押し目がきつかった繊維製品、非鉄金属、サービス業です。

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【各市場の動き】

株式指標

日経平均(円)31,565.64+114.88(0.37%)
TOPIX 2,241.49+4.20(0.19%)

為替

ドル・円 ※145.48 – 145.50+0.19(0.13%)
ユーロ・円 ※158.28 – 158.30+0.32(0.20%)
ユーロ・ドル ※1.0878 – 1.0880+0.0006(0.05%)

海外株式

NYダウ工業株30種(ドル) 34,500.66+25.83(0.07%)
S&P500種4,369.71-0.65(-0.01%)
ナスダック13,290.776-26.156(-0.19%)

債券・金利

米10年国債(%)4.251-0.031
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