【市場総括】
2023年8月25日の東京株式市場は5営業日ぶりに反落しました。終値は前営業日比662円93銭(2.05%)安の3万1624円28銭。下げ幅では2023年入って2番目の大きさです。米国市場でエヌビディアの好決算が不発で終わったことを背景に売りが先行してスタート。特に半導体、情報・通信などハイテク関連の業種には売りが嵩み、まともに反転するサインも見せられず下げていきました。ダウ、ナスダックの朝方は上げる場面もありましたが、日経は弱さが目立つパターンで下落して一週間の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。ダウ工業株30種平均は反落して、前営業日比373ドル56セント(1.1%)安の3万4099ドル42セント、ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落して、前営業日比257.061ポイント(1.9%)安の1万3463.972、S&P500種株価指数も反落して前日比-59.70(-1.34%)の4,376.31で取引を終えました。
ジャクソンホール会議に備えて、上昇基調だったポジションの整理が進みました。ジャクソンホール会議で25日に予定しているパウエル議長の講演内容に対して警戒が膨らみました。
エヌビディアの好決算を背景に朝方はダウもナスダックも上昇しましたが、金融引き締めの長期化に対する懸念の方が強くなり次第にポジションを手放しておく流れにつながりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場でエヌビディアの好決算が市場を盛り上げるのに欠け、不発で終わったことを背景に売りが先行してスタートしました。特に半導体、情報・通信などハイテク関連の業種には売りが嵩み、まともに反転するサインも見せられず下げていきました。
ダウ、ナスダックの朝方は上げる場面もありましたが、日経は下げてスタートした後、しばらく持ち合い、下値割り込みで下げ拡大という弱さが目立つパターンで下落して取引を終えました。
業種別の動きは33業種中、1業種のみが上昇、32業種が下落して全面安の展開。海運業のみが上昇しましたが、0.6%の上昇で力強さは感じられない。そのた、サービス業、金属製品、不動産業、鉄鋼などの下げ幅が限定的で市場を支えました。
前日は強かった半導体関連が一斉に弱く、電気機器が下落率1位、機械、精密機器、情報・通信業などハイテク関連にはきつい下げが見られました。その他、小売業、水産などの内需の一角も幅のある下落となりました。
【日本市場のテクニカル分析】
日経の日足は短い上下髭を持つ陰線を形成しました。下髭がほとんどなく、強い下げの形。加えて、前日の終値から下離れしてスタート、そのまま下げたので、下向けのギャップをあけ、これまた下げが加速する形です。
ちょうど微妙なところにきていたところと前日の解説で説明しましたが、まさしく下に向かって反転しました。ただし、まだ下げが確定したわけではないので、本日の安値を割り込んでからトレンドを判断するのがよいでしょう。
週足では上ひげの長い短陽線、上にいこうとしたけど抵抗にあった形です。形としては先週の高値を切り下げ、安値は切り上げたので、持ち合いですが、地合いとしては上値が重くってだんだん下をみる流れです。
商いは低調で3兆円割れが続きました。東証プライムの売買代金は2兆9084億円、売買高は11億1050万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1153で、値下がりは610、横ばいは71銘柄でした。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 31,624.28 | -662.93(-2.05%) |
TOPIX | 2,266.40 | -20.19(-0.88%) |
為替
ドル・円 | 146.16 – 146.17 | +0.85(0.58%) |
ユーロ・円 | 157.65 – 157.67 | -0.10(-0.06%) |
ユーロ・ドル | 1.0785 – 1.0787 | -0.0071(-0.65%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 34,099.42 | -373.56(-1.08%) |
S&P500種 | 4,376.31 | -59.70(-1.34%) |
ナスダック | 13,463.972 | -257.061(-1.87%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.239 | +0.047 |