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2023年 9月4日の日経概況

【市場総括】

2023年9月4日の東京株式市場は6営業日続伸しました。終値は前営業日比228円56銭(0.70%)高の3万2939円18銭。雇用統計の結果を反映して上昇した米国市場ダウ指数の動きを背景に、買いが先行してスタート、中国市場の上昇、146円台に進んだ円安などで上昇幅を広げました。

33,000円を目指すところまで進むと、節目が意識されて利益確定する売りが出てきたことで上昇幅を縮小しながら取引を終えました。

本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

週末の米国市場は反発と反落でまちまちな動きとなりました。ダウ工業株30種平均は反発して、前営業日比115ドル80セント(0.3%)高の3万4837ドル71セント、ナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落して、前営業日比3.154ポイント安の1万4031.815、S&P500種株価指数は6営業日続伸して前日比+8.11(0.17%)の4,515.77で取引を終えました。

ジャクソンホール会議の次に市場が注目していたのは米国の雇用統計。8月の米雇用統計結果は、まず非農業部門の雇用者数から。前月比18万7000人増えて市場予想17万人増を上回りました。市場予想を越えたので、発表当初はマイナス材料として作用しました。一方、失業率は市場予想3.5%に対し3.8%、2022年2月以来の高水準を記録して、労働市場の逼迫感が薄れたことを示しました。

同様に平均時給の伸び率も前月比0.24%で、市場予想0.3%を下回り、やはり労働市場の過熱感が後退したとの認識で、市場はすぐにプラスに転じました。しばらく乱高下を繰り返していた米国市場は全体的に追加利上げの停止に重みがかかるとプラスに転じておわりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は雇用統計の結果を反映して上昇した米国市場ダウ指数の動きを背景に、買いが先行してスタートしました。 中国市場を始めとするアジア市場が上昇したことに加えて、146円台に進んだ為替市場の動きで自動車株など輸出関連に買いが向かいました。

上昇幅を広げて33,000円を目指すところまで進むと、節目が意識されて利益確定する売りが出てきたことで上昇幅を縮小しながら取引を終えました。TOPIXは6日続伸、23.98ポイント(1.02%)高の2373.73で、1990年7月以来、33年ぶりの高値記録を続けました。

業種別の動きは33業種中、32業種が上昇、1業種のみが下落しました。唯一下落したのは空運業ですが、その下落率もわずか-0.12%で、ほぼ全面高だといえるでしょう。

結構、海運業、輸送用機器などの景気敏感・輸出関連が物色され、不動産業、銀行業、鉱業などもしっかり。 内需形が相対的に弱い上昇をみせ、水産、陸運業、食料品等は限られた上昇幅を見せました


【日本市場のテクニカル分析】

日経の日足は下髭が長い陽線を形成しました。実体が前日から離れている上向けのギャップを形成、強く動きが続きました。 高値では32,939円で、33,000円の節目も視野に入れました。

前回の高値をつなぐチャンネルラインを書き直してみると、ちょうど33,000円付近がレジスタンスとしてなっています。レジスタンスとして意識されるポイントは全てを抜いてきて、本日は一目均衡表のくまも上に抜けてきました。

週末の戦略で伝えた通り33,000円が節目で、これを超えてくることによって新たな上昇トレンドに乗っていきます。

商いは3兆円超えが継続。東証プライムの売買代金は3兆2415億円、売買高は13億3631万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1422、値下がりは372銘柄、横ばいは40銘柄でした。

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【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】

TOPIXが33年ぶりの高値記録を更新し続け、目覚ましい動きを見せています。株価が高い銘柄が動くことで上昇しやすい日経225指数と違い、時価総額の大きい銘柄が影響しやすいのがTOPIX。

時価総額が大きい銘柄は内需系やインフラを抱えている大型株、つまりバリュー株が多くを占めているので、本日まではバリュー株の全盛期だといえるでしょう。週末の戦略で説明したGrowth/Valueのチャートも本日は下離れして下落。バリュー株への資金集中が続いた証拠です。

買われ過ぎた銘柄はやがて割高感が意識され売りが膨らむ、その後は割安になっている銘柄に資金が回る、いわゆる「循環物色」が動き出します。本日の動きまではバリュー株優勢ですが、 週末の戦略でも説明した通りクロス株に資金が回るタイミングは近づいてきています。

また、先週1週間で4桁の上昇を達成しており、本日は節目の33,000円を目指すところまで進んでいるので、 達成感による売りが出てきてもおかしくないタイミングです。

利益が乗ってきた銘柄に対しては、しっかり利益確定の逆指値注文を設定しておきましょう。銘柄は引き続き、グロース系とイベント関連に注目するようにします。

バリュー株の上昇がさらに目立つGrowth/Value指数

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【各市場の動き】

株式指標

日経平均(円)32,939.18+228.56(0.70%)
TOPIX 2,373.73+23.98(1.02%)

為替

ドル・円 146.42 – 146.43+1.01(0.69%)
ユーロ・円 158.16 – 158.17+0.31(0.19%)
ユーロ・ドル 1.0801 – 1.0803-0.0054(-0.49%)

海外株式

NYダウ工業株30種(ドル) 34,837.71+115.80(0.33%)
S&P500種4,515.77+8.11(0.17%)
ナスダック14,031.815-3.154(-0.02%)

債券・金利

米10年国債(%)4.184+0.077
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